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1998 Fiscal Year Annual Research Report

局所共鳴光励起による微小領域の光電流応答測定装置の試作

Research Project

Project/Area Number 10555106
Research InstitutionKyushu Institute of Technology

Principal Investigator

藤原 賢三  九州工業大学, 工学部, 教授 (90243980)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 武内 道一  九州工業大学, 工学部, 助手 (60284585)
川島 健児  九州工業大学, 工学部, 助教授 (50284584)
Keywords半導体超格子 / 光電流スペクトル / 走査型トンネル電子顕微鏡 / 共鳴励起 / 光生成キャリア / トンネル電流 / GaAs / ピエゾ素子
Research Abstract

本研究の目的は、半導体超格子における微小(ナノメートル)領域での光電流分光法を確立することであり、このために本年度は、(1)探針走査装置の作製、(2)光照射効果の実証、及び(3)共鳴励起光源の導入と立ち上げを行い、下記の成果を得た。
(1) 探針走査装置の要素技術は、除震と高精度位置決め技術である。除震機構には金属とゴムの積層構造を採用した。位置決め装置は、設備備品として申請したステッピングモータコントローラ及び電歪素子駆動用電源を購入し、mm,μmオーダーの粗微動部(マイクロステージと長作動ピエゾ素子構成)、及びチューブピエゾ素子を用いたnmオーダーの超微動部を組み立てた。作製した装置では、試料-探針間距離を一定に保つためのフィードバックシステムを作動させない状態でも、数十秒間安定してトンネル電流を検出できた。
(2) 半絶縁性GaAs(SI-GaAs)試料に対しpAオーダーのトンネル電流が検出される状態に試料-探針間距離を保ち、光(非共鳴光)を照射した結果、トンネル電流が増加することを確認した。詳細な実験の結果、トンネル電流の検出が可能な試料-探針間距離が照射光強度とともに増大すること、また光強度にほぼ比例してトンネル電流が増加することが解った。すなわちSI-GaAsでは、光生成キャリアの増加がトンネル電流を増加させることを示しており、このことは共鳴励起が可能な分光光源を用いることにより、局所光励起電流スペクトルの測定が可能であることを示唆するものである。
(3) 主要な申請設備である共鳴励起用光源(波長可変チタンサファイアレーザ)を導入して、波長校正、出力特性等の基本データを収集した。また、消耗品費を充当して探針走査装置への光導入系の整備を行った。
本年度は探針部と光源部を独立して立ち上げ、各々予定の特性を得ることが出来た。次年度はこれらの装置を統合して、局所共鳴励起による光電流応答測定装置を完成させる。

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Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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