電磁誘導加熱用磁性木質材の発熱特性と床暖房システムの開発研究

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 10555132
• Research Institution: IWATE UNIVERSITY
• Principal Investigator: 岡 英夫 岩手大学, 工学部, 助教授 (50091640)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 千葉 重男 株式会社マルイ造形家具工業, 商品開発研究デザイン部, 代表取締役(研究職)
• Keywords: 磁性木材 / 磁性粉体 / 磁性流体 / 誘導加熱 / 磁気応用 / 複合材料 / 木材

Research Abstract

本研究では、磁性木材を用いた発熱ボードの基礎的発熱機構および発熱性能について、以上のような研究成果が得られた。
1.二次元熱伝導方程式により磁性木材の発熱特性について検討した結果、塗布型磁性木材と粉体型磁性木材では、温度上昇、温度分布ともにほぼ一致した値が得られた。また、含浸型磁性木材については平衡温度の一致が得られたため、磁性木材を用いた発熱ボードの基本性能の評価に対し、熱伝導方程式は有効であることが確かめられた。
2.塗布型磁性木材について励磁コイル形状を検討した結果、外側を密にすることで温度上昇と熱均一性が共に向上することが熱伝導方程式による計算結果によっても確認できた。
3.塗布型磁性木材について、磁性材料を検討した結果、複素査磁率の虚数部Μ"の最も高いセンダストを用いて作製したボードで発熱性能が向上した。
4.磁性木材と励磁コイルを接着し、両者間の空隙をなくすた一体型発熱ボードを作製した結果、著しく発熱性能の向上が得られた。

Research Products

• [Publications] H.Oka, H.Fujita: "Experimental Study on Magnetic and Heating Characteristics of Magnetic Wood"Journal of Applied Physics. 85・8. 5732-5734 (1999)
• [Publications] H.Oka, H.Fujita: "Heating Characteristics of Magnetic Wood by Induction Heating"IEEE Trans.on Magnetics. 35・5. 3520-3522 (1999)
• [Publications] 藤田、岡、千葉、高芝、浪崎: "磁性木材の磁気特性と発熱特性に関する基礎的検討"電気学会基礎・材料・共通A部門誌. 掲載決定. (2000)
• [Publications] 藤田、岡、千葉、鹿野、谷内、浪崎: "磁性木材を用いた発熱ボードの作成とその発熱性能"日本応用磁気学会誌. 24・4・2. (2000)
• [Publications] 藤田、岡、千葉、谷内、浪崎: "磁気木材の磁気特性と誘導加熱による発熱性能"電気学会マグネティックス・リニアドライブ合同研資. MAG99・94. 5-10 (1999)
• [Publications] 藤田、岡、千葉、高芝、浪崎: "誘導加熱による磁性木材の発熱特性に関する実験的検討(4)"電気学会マグネティックス研資. MAG99・60. 53-58 (1999)
• [Publications] 岡 他: "最新木材工業事典「磁性木材」"日本木材加工技術協会. (1999)