1999 Fiscal Year Annual Research Report
大規模地震に対する各種擁壁構造物の実用的な耐震設計法に関する研究
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10555159
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
古関 潤一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30272511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早野 公敏 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40302632)
佐藤 剛司 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30092224)
龍岡 文夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70111565)
松尾 修 建設省土木研究所, 動土質研究室, 室長(研究職)
舘山 勝 財団法人 鉄道総合技術研究所, 技術開発事業本部, 主任技師
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Keywords | 擁壁 / 補強土 / 耐震設計 / 模型実験 / 土圧 / 兵庫県南部地震 / すべり面 / 台湾集集地震 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、形式の異なる擁壁模型を用いた水平加振実験を、不規則波入力により行った。その結果、重力式、もたれ式やL型などの従来型擁壁よりも補強土擁壁のほうが、変位し始めたあともねばり強い特性を示すことを明らかにした。この理由として、従来型擁壁が転倒し始めると擁壁底版つま先部分で応力集中が生じ、この部分が支持力破壊すると急速に変位が進展するのに対して、補強土擁壁では、擁壁が変位しても補強材の張力が有効に抵抗するために変位が進展しにくいことを示した。 また、既往の傾斜実験および正弦波加振実験結果とあわせて土圧合力について検討を行い、傾斜実験ではもたれ式擁壁を除いて実験値と物部岡部式による計算値が概ね一致するが、正弦波加振実験と不規則波加振実験では、特に大きい水平震度においてはピーク強度を用いた物部岡部式よりも実験値のほうが小さくなることを示した。ただし、すべり面が生じた後のすべり土塊水平・鉛直方向応答加速度の大きさと位相が振動台加速度と異なることを考慮することにより、実験値と物部岡部式の差は小さくなった。 さらに、模型の奥行き方向の挙動の差について検討を行い、土槽側壁における摩擦の影響は、擁壁模型の中央部分で測定した土圧合力においては小さいと考えられることを示した。 上記に加えて、台湾で発生した集集地震における擁壁構造物の被災調査を実施し、従来型擁壁の被災原因として、断層変位、背後斜面のすべり、支持地盤の支持力不足、および擁壁自体の過大な慣性力が考えられることを示した。また、補強土擁壁は補強材の敷設間隔が大きいほど被害が大きかったことを示した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Koseki,J.,Matsuo,O.ほか: "Seismic behavior of Shimagami pumping station and Seibu sewage treatment plant"Earthquake Geotechnical Engineering,Seco e Pinto (ed.). 711-716 (1999)
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[Publications] Koseki,J.,Tateyama,M.ほか: "Back analyses of case histories and model tests on seismic stability of retaining walls"11th Asian Regional Conference on Soil Mechanics and Geotechnical Engineering. Vol.1. 399-402 (1999)
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[Publications] Koseki,J.,Matsuo,O.ほか: "Dynamic centrifuge tests of embankment on sloped ground and their stability analyses"Proceedings of the International Symposium on Slope Stability Engineering. Vol.1. 613-618 (1999)
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[Publications] 渡辺健治,Munaf,Y.,古関潤一ほか: "擁壁の安定性に関する傾斜・振動台実験"第25回地震工学研究発表会講演論文集. 477-480 (1999)
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[Publications] 渡辺健治,Munaf,Y.,古関潤一ほか: "補強土擁壁の地震時安定性に関する傾斜・振動台実験"ジオシンセティックス論文集. 第14巻. 110-119 (1999)
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[Publications] 舘山勝,堀井克己,古関潤一,龍岡文夫: "ジオテキスタイル補強土擁壁の耐震性"ジオシンセティックス論文集. 第14巻. 1-18 (1999)