1998 Fiscal Year Annual Research Report
遠心力場波浪実験による地盤液状化と粒子移動問題の解明
Project/Area Number |
10555166
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
関口 秀雄 京都大学, 防災研究所, 教授 (20027296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 達夫 東洋建設(株), 鳴尾研究所, 研究室長
間瀬 肇 京都大学, 防災研究所, 助教授 (30127138)
山下 隆雄 京都大学, 防災研究所, 助教授 (30111983)
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Keywords | 液状化 / 波浪 / 遠心模型実験 / 海岸侵食 |
Research Abstract |
本研究の目的は、高波による砂浜海岸の地形変化の素過程の解明を視野にいれた遠心力場波浪実験システムを確立するとともに、地盤の液状化にともなう粒子移動過程を予測しうる解析手法の開発を行うことである。平成10年度に実施した研究内容は次のようである。高速CCDカメラ撮影法の遠心力場波浪実験への適用;遠心力場波浪実験における地盤の流動変形、粒子移動および消波ブロックの運動のリアルタイム計測を可能にするために、照明条件の検討を含む一連の試行を行った。その結果、30G場の定常遠心加速場のもとて30Hzの加振に対する剛体ブロックのロッキングと、それにともなう液面波の生成過程を毎秒250フレームの撮影速度でとらえることに成功した。波浪による地盤液状化、流動変形および粒子移動; 地盤液状化と粒子移動に及ぼす異種粒径地盤の存在の影響を把握するために、地盤表層に礫を全面または局所的に敷いた状態で、一連の遠心力場波浪-浸透流実験を行った。礫を細砂地盤の全面に敷いた場合には、液状化抑止効果が明瞭に認められ、波浪負荷にともなう残留間隙圧の上昇は生じなかった。他方、礫を地盤表層に局所的に敷いた場合には、礫直下の地盤領域を除く周辺地盤領域において液状化が発生した。それにともない、礫部は液状化地盤内に深く沈み込み、著しい地盤の流動変形を引起こした。このメカニズムは、離岸堤を形成する消波ブロックの沈込み現象との関連で特に注目されるものである。波浪による地盤液状化解析コードの開発; 土の繰返し塑性に及ぼす主応力方向の回転の影響を考慮しうる構成式を定式化するとともに、それを組み込んだ2次元有限要素解析コードを開発した。
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Research Products
(1 results)