1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10555170
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
灘岡 和夫 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (70164481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二瓶 泰雄 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (60262268)
日向 博文 東京工業大学, 工学部, 助手 (70272680)
八木 宏 東京工業大学, 工学部, 助教授 (80201820)
杠葉 弘明 アレック電子株式会社, 技術開発部, 部長兼副社長(研究職)
小倉 久子 千葉県, 水質保全研究所, 主任研究員
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Keywords | 光学センサー / 複数物質 / 光学理論 / 分離推定 / 逆推定 / モンテカルロ法 / 現地連続計測 / 接触型センター |
Research Abstract |
沿岸海域は陸域と接しているがゆえに不可避的にさまざまな物質が陸域から流入するうえ,特に閉鎖性水域では,豊富な栄養塩の流入に起因する活発な内部生産によって多量のプランクトンが生成されることから,多種多様な物質が混在した場になっており,既存の光学センサーでは各成分物質の濃度を精度よく分離した形で抽出することは原理的に不可能である.本研究では,このような従来の接触型光学センサーの本質的な限界を打破すすることを意図した「成分分離型マルチ分光水質計」を新たに開発するべく,昨年度までに,モンテカルロ法をベースとした光学的シミュレータを作成することにより,センサー諸元決定のための支援ツールを開発するとともに,この光学的シミュレータをベースとした複数物質の成分分離型逆推定ルーチンを開発している.本年度は,昨年度試作したマルチ分光水質計に関して,まずハード的な改良を加えることによって基本性能をより向上させるとともに,センサー実用化のうえで重要となるソフトウェア,特に逆推定アルゴリズムの計算効率やロバスト性向上のための検討を行った.また,試作器の基本性能を室内実験で確認するとともに,実水域に関する性能試験を行った.さらに,外洋に面した厳しい環境でもある程度長期にわたって安定した使用が可能になるようにするとともに,フィルター駆動部やメモリー部,電池部等の設計の見直しにより,センサー全体をコンパクト化することの可能性についても併せて検討した.
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Research Products
(1 results)