1999 Fiscal Year Annual Research Report
Coastal Drainの海岸侵食対策工法としての機能と可能性の現地実験
Project/Area Number |
10555179
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
佐藤 道郎 鹿児島大学, 工学部, 教授 (40005450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 隆一郎 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (30189253)
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Keywords | 海岸 / Coastal Drain / 海岸侵食 / 侵食対策工法 / BMS / 吸水 / 漂砂 / 現地実験 |
Research Abstract |
前年度の現地実験の経験から埋設作業の効率化と、高波で埋設管が露出・流失といった事態にどう備えたら良いかを検討し、今年度は鋼製の枠をつくりそれに集水管を取り付けてユンボで吊りながら運搬及び敷設を行うとともに、その鋼枠をワイヤで結えて高波浪時でも波の届かない後浜でアンカーをすることにした。さらに吸水量を正確に把握することを考え、電磁流量計を用いこととして購入した。実験は設置から撤収まで含めて10月8日から25日にかけて行った。場所は昨年同様、志布志湾の柏原海岸である。長さ20m(10m+10m)の吸水管を4列埋設して吸水した。実験時はほぼ0.5m〜1.5m程度の波高の波が作用し、かなりの堆積が期待された。というのは、Coastal Drainの推進者であるVesterbyによれば二週間程度で汀線が数メートル前進したという。そのときの諸条件についての記述は無いが、多くの人の目を惹きつけるに十分な記述である。毎分400リットルの吸水量であったというが、本実験はそれより吸水量はずっと大きなものである。しかし、実験結果は吸水により砂浜が締まり、初期の段階では砂面は幾分低下し、その後、幾分堆積しているのであろうが、砂面の高さとしては元に復した程度で大きな堆積は見られなかった。底質に与える浸透のパワーと波のパワーとの比は模型実験と現地実験とではまったく異なることを見せつけられた。今後、力学的な相似について検討し、実用性のある方法であるか詰めていくことが重要な課題であると思われた。
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Research Products
(1 results)