2000 Fiscal Year Annual Research Report
Coastal Drainの海岸侵食対策工法としての機能と可能性の現地実験
Project/Area Number |
10555179
|
Research Institution | Kagoshima Univarsity |
Principal Investigator |
佐藤 道郎 鹿児島大学, 工学部, 教授 (40005450)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 隆一郎 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (30189253)
|
Keywords | 海岸 / Coastal Drain / 海岸侵食 / 侵食対策 / BMS / 吸水 / 漂砂 / 現地実験 |
Research Abstract |
最終年度は実験場を鹿児島市の磯海岸とし、9月13日から10月9日までの26日間にわたって実験を行った。この海岸は志布志湾の柏原海岸に比べて、波浪が小さく穏やかな海岸である。Coastal Drainは波が小さいときしか効かないという見方があり、一方、研究代表者は模型実験から、ある程度の波があるときの方が有効であるという印象を持っていた。この現地実験はそのあたりの感触を得ることが主な目的である。実験地は中央粒径が1mmの底質からなる前浜勾配1/10程度の砂浜で、河川からの砂の供給が断たれ、養浜で維持されている。実験期間中の波浪条件は台風の接近時を除けば、波高3.6cm、周期4秒と静穏であった。実験方法などは基本的には昨年と同様である。吸水していないところに設けた測線での断面地形を基準に、その差が吸水の影響であるとみなした時、明確に効果があると判定できるものを見出すことはできなかった。これは先述の模型実験による結果を裏付けていると見ることができる。 本研究を通して得られた現地実験データは数が限られているものの、実験状況のはっきりしたもので、今後、Coastal Drainの作動下における海浜断面変化モデルの検証などに対して貴重なデータになるものと思われる。現地実験と並行して、Coastal Drainの物理的機能に関する基礎研究も進めており、また、断面変化モデルの構築の試みにも着手している。両者相俟ってCoastal Drainに対する理解を急速に進めることができた。それらの成果の一部は国内外で報告した。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] M.Sato: "Short-term field experiments on beach transformation under the operation of a coastal drain system"Proc.of SOFT SHORE PROTECTION CONFERENCE 2000. (印刷中). (2001)
-
[Publications] 佐々木崇雄: "波穏やかな海域でのCOASTAL DRAINの現地実験"平成12年度 土木学会西部支部研究発表会 講演概要集. 第2分冊. B186-B187 (2001)
-
[Publications] 佐藤道郎: "Coastal Drain Systemの現地実験"海岸工学論文集. 47. 691-695 (2000)
-
[Publications] M.Sato: "Changes of wave induced turbulent boundary layer flow field due to fluid flow into or out of the sea bottom"Book of Abstracts of 27^<th> ICCE. Vol.2. 46 (2000)
-
[Publications] R.Nishi: "COMPACTION EFFECT ON BEACH STABILIZATION"Book of Abstracts of 27^<th> ICCE. Vol.2. 42 (2000)