1998 Fiscal Year Annual Research Report
都市高速道路のオンライン交通管制システムモデルの開発研究
Project/Area Number |
10555184
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
飯田 恭敬 京都大学, 工学研究科, 教授 (10026114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝倉 康夫 愛媛大学, 工学部, 教授 (80144319)
倉内 文孝 京都大学, 工学研究科, 助手 (10263104)
宇野 伸宏 京都大学, 工学研究科, 助手 (80232883)
谷口 栄一 京都大学, 工学研究科, 助教授 (70252468)
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Keywords | 交通管制システム / 動的流入制御 / 動的OD推定 / 都市高速道路 / AVI / オンライン制御 |
Research Abstract |
研究初年度である本年度は,既存研究の調査,都市高速道路の交通管制システムの現状整理,交通観測技術の最新動向の把握,動的流入制御モデルの構築,および流入制御モデルのインプットを供給するる動的OD推定手法の構築を行った.具体的な研究成果は以下の通り.1)都市高速道路の交通管制システムならびに動的交通データの収集技術に関して,国内外の既存の研究成果,研究開発動向を文献・資料等を通じて調査してとりまとめ,交通管制システムモデル高度化の際の前提条件,検討課題等を明らかにした.2)既往の静的LP(線形計画)流入制御モデルを基礎として,動的流入制御モデルを構築した.流入交通がその下流側の道路区間に影響を及ぼす際の時間遅れをモデル化すること,および,各道路区間に関して交通密度と速度の関係式(k-v式)を導入して,交通混雑の影響をモデル化することを行い,その成果をLPタイプの流入制御モデルに組み込んだ.3)操作性が高く・合理的で説得力のある集計レベルでの経路選択ルールを考案した.具体的には,ドライバーの提供情報に対する反応ならびに経路選択の特性に応じて,ドライバーグループに分割し,各グループごとに経路選択モデルを仮定する.仮想道路ネットワークを対象に数値計算を行い,提案した動的流入制御モデルの求解性および解の妥当性について検証を行った.4)AVIデータを利用した動的OD推定手法を構築した.ランプからの流入代数を制約条件として,時間帯ごとのAVI設置位置の通過交通量について,その実測値と推定値の残差自乗和を最小化することで,時間帯ごとのOD交通量を推定する手法である.流入交通が時々刻々本線上の各区間に影響を及ぼす状況は,時間帯影響係数で表され,通過交通量の推定値は,操作変数である時間帯別OD交通量に影響係数を乗じたものとして推定される.モデルの妥当性検証には阪神高速道路等の実データを用いた.
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[Publications] 飯田 恭敬: "走行速度の時間変化を考慮した動的LP制御モデル" 土木学会論文集. No.597/IV-40. 113-126 (1998)
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[Publications] 飯田 恭敬: "都市高速道路の制御方策評価のための交通シミュレーション" 土木計画学研究・講演集. No.21(1). 563-566 (1998)
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[Publications] 朝倉 康夫: "VERIFICATION OF OD MATRIX ESTIMATION MODEL USING AVI DATA ON THE HANSHIN EXPRESSWAY NETWORK" Proceedings of the 5th World Congress on Intelligent Transport Systems. CD-ROM. (1998)
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[Publications] 飯田 恭敬: "A Simple Method for Estimating Dynamic Origin-Destination Matrix on the Urban Expressway:the Extension of the Combined MLS Model" Proceedings of the 5th World Congress on Intelligent Transport Systems. CD-ROM. (1998)