1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10555190
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
迫田 章義 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30170658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 基之 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (10011040)
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Keywords | 浄水処理 / 活性炭 / 膜 / 活性炭膜 / 凝集薄膜 |
Research Abstract |
最近は、水道水の水源となる河川や湖沼等の水質汚濁の進行や、消費者のより安全でおいしい水に対する強い要求などから、特に大都市近郊の浄水場ではオゾン・活性炭処理を中心とした高度浄水処理が導入されている。しかしながら、浄水場からの給水の総量を飲料水として適する程度にまで集中的に高度処理するよりも、飲料用になる分だけを使用サイトで分散的に高度処理する方が経済的・能率的とも考えられる。本研究は、この問題の解決につながると思われ、かつ基礎研究を既に終えている水処理用活性炭膜を出発点として、次の3点を行うことを具体的な目的としている。 (i) on site浄水処理に適する吸着能と膜性能を有した膜を開発すること。(ii)小規模分散型のプロトタイプとなる浄水処理装置を試作すること。(iii)その本格的な実用化に向けての指針を明瞭に示すこと。本年度の研究実績は以下のように整理できる。 (i) 成膜法の確立と体系化 活性炭微粒子凝集薄膜の成膜法に関して、利点と欠点の定量的な理解や成膜メカニズムとその反応速度の解析を行った。また、活性炭の種類、活性炭微粒子径、バインダー微粒子の種類と活性炭微粒子との混合割合、融着温度、融着雰囲気などについて体系化した。 (ii) 膜構造の検討と活性炭膜のキャラクタリゼイション電子顕微鏡(SEM)による構造観察、電子分光計(ESCA)、X線回折による表面解析、さらに純水や希ガスの透過速度の測定により、膜の孔径等の基本構造の検討し、活性炭の細孔分布や比表面積も検討した。試作活性炭膜の細孔分布、表面積の測定を窒素吸着法等によって行い、結果を市販の汎用活性炭等と比較すると共に、成膜方法との関連を定性的に理解する。また、トリハロメタン、トリクロロエチレン、さらに他の有機物(フェノールなど)の吸着平衡関係と吸着速度をデータベース化した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Sakoda,A.et al: "Rapid Bioassay of Toxicity in Environmental Water by LDL-Upkaking Activity of Human Cell" Water Sci.Tech.38(7). 271-278 (1998)
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[Publications] Sakoda,A.et al: "Activated Carbon Membranes for Water Treatments" Fundamentals of Adsorption. 6(印刷中). (1999)
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[Publications] Sakoda,A.et al: "Molecular Simulation Studies on Liquid Phase Adsorption and Desorption of Alkaloids" Fundamentals of Adsorption. 6(印刷中). (1999)
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[Publications] Sakoda,A.et al: "Effects of Surface Oxygen of Activated Carbon on Alkaloid Adsorption" Adsorption. 5(4)(印刷中). (1999)
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[Publications] Sakoda,A.et al: "Zero Emissions Oriented Material Cycle Processes" Proceedings of UNU Workshop. (印刷中). (1999)