1998 Fiscal Year Annual Research Report
完全崩壊まで追跡しうるRC・SRC柱圧縮曲げせん断実験装置の開発
Project/Area Number |
10555198
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
瀧口 克己 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (10016644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 真一 東急建設(株), 構造設計部, 参事
長嶋 俊雄 (株)竹中工務店, 技術研究所, 企画担当課長
堀田 久人 東京工業大学, 工学部, 助教授 (20190217)
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Keywords | RC柱 / 圧縮曲げせん断実験 / 重錘 / 完全崩壊 / 平行保持機構 / カウンターバランス弁 / せん断破壊 / 補強材 |
Research Abstract |
1 RCおよびSRC柱を対象とした、完全崩壊まで追跡しうる圧縮曲げせん断載荷装置を設計・製作した。この装置の第1の特色は、軸力を重錘で加えることである。柱頭・柱脚の平行を保持する機構としては、機械式のものと油圧式のものを設計・製作した。2種類の平行保持機構は、それぞれ単独でも使用しうるし、また組み合わせて用いることも可能である。RCおよびSRC柱の完全崩壊実験を行うためには、不安定領域でも安定して変形制御ができなければならない。そのため、本装置では、カウンターバランス弁を利用した独自の油圧回路が組み込まれている。本装置では、力とは逆方向に変形 が進む場合も、安定して、変形が制御しうる仕組みになっている。 2 RC柱試験体を作製し、圧縮曲げせん断実験を行った。製作した装置の性能を確認することが第1目的の実験である。それ故、柱は、曲げ破壊型の柱とした。柱の主筋が破断し、変形の進む方向とは逆方向の力を加えなければ崩壊する領域に入り、完全に崩壊するまで、実験を行うことができた。ここでいう完全崩壊とは、垂直に立っていた柱の柱頭、柱脚が壊れ、完全に横になった状態である。この実験の場合は、平行保持機構として、機械式のもののみを使用している。 3 せん断破壊する5体のRC柱試験体を製作した。2体は、そのまま載荷実験を行った。3体の試験体は、危険断面の曲げ強度はほとんど同一で柱全体のせん断強度が上昇するように補強した。補強しない試験体は12×12cmの正方形断面である。補強した試験体の補強部は、円形断面となるように補強した。補強材は、炭素繊維シート、鋼板、および、フェロセメントである。補強した試験体の特性を実験によって把握し、補強工法の有効性を確認した。
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[Publications] 橋本純、瀧口克己 他: "RC柱の最大耐力後の崩壊過程に関する研究(その1)実験概要" 日本建築学会大会術講演梗概集. 構造IV. 315-316 (1998)
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[Publications] 関根信幸、瀧口克己 他: "RC柱の最大耐力後の崩壊過程に関する研究(その2)結果及び考案" 日本建築学会大会術講演梗概集. 構造IV. 317-318 (1998)
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[Publications] 瀧口克己、小椋紀行 他: "曲げ破壊型R/C柱の完全崩壊実験" 日本建築学会技術報告集. 第6号. 47-51 (1998)