1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10555213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大谷 文章 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (80176924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古南 博 近畿大学, 理工学部, 助手 (00257966)
魚崎 浩平 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20133697)
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Keywords | 懸濁半導体粉末 / 光触媒反応 / 再結合速度定数 / 酸化チタン / 超短パルスレーザ / 光触媒活性 / 電子-正孔再結合 / ポンプ-プローブ法 |
Research Abstract |
実用化が期待される光触媒反応における電子や正孔のダイナミクスについては、ほとんど解明されていないのが現状である。ここでは、100フェムト秒(fS)程度の超短パルスを用いるポンプ-プローブ(p-p)法拡散反射吸収法によって酸化チタンの過渡吸収を追跡して励起電子一正孔の再結合の速度を見積もるとともに、得られた再結合反応速度定数と光触媒活性あるいは物性との相関を検討した。 CPM色素レーザからのフェムト秒パルスをQ-スイッチYAGレーザを用いて増幅(中心波長約620nm・30Hz・パルス幅約75fS・出力約0.5mJ)した光の一部をKDP結晶で波長変換(310nm)としてポンプ光として、残りをプローブ光としてセルに同軸で入射し、プローブ光の拡散反射成分を集光して光電子増倍管で強度を記録した。試料として酸化チタン(TiO_2)を用い、粉末あるいは水懸濁液中で測定した。酸化チタンは市販あるいは我々が開発した新規手法(HyCOM)により調製したものを用いた。 ポンプ光がない状態での反射プローブ光強度(R_0)を基準としてプローブ光強度(R)から吸光率(absorption=R/(R_0-R))を求めると、試料としていずれのTiO_2でも、また、形態として粉末、懸濁液のいずれの場合でもポンプ光によりきわめて速い(<1 ps)吸収の立ち上がりが認められた。これは、TiO_2にトラップされた励起電子によるものと考えられる。この吸収の減衰曲線は、比較的短い寿命(数ないし数+ps)の長い寿命(数ns)の2成分の和とみることができ、さらにポンプ光の強度に依存する前者の速い減衰は、それぞれのTiO_2と測定条件について一定の2次反応速度定数(k_γ)を用いて結果を再現できた。この減衰は、電子と正孔の再結合を反映していると考えられる。
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[Publications] B.Ohtani: "Femtosecond Diffuse Reflectance Spectroscopy of Aqueous Titanium(IV) Oxide Suspension:Correlation of Electron-Hole Recombination Kinetics with Photocatalytic Activity" Chem.Lett.579-580 (1998)
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[Publications] H.Kominami: "Titanium(IV) Oxide Photocatalyst of Ultra-high Activity: New Preparation Process Allowing Compatibility of High Adsorptivity and Low Electron-Hole Recombination Probability" Catal.Lett.56. 125-129 (1998)