1998 Fiscal Year Annual Research Report
層状ペロブスカイト-有機複合体の作製及びその光応答性電気伝導への応用
Project/Area Number |
10555221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
菅原 義之 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (50196698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 渉 早稲田大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
黒田 一幸 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90130872)
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Keywords | 無機-有機複合体 / 層状ペロブスカイト / 有機修飾 / アルコール / カルボン酸 / インターカレーション / 低酸化Nb / 光化学的性質 |
Research Abstract |
平成10年度は計画に基づき合成系の反応条件を探索し、合成手法の確立有検討した。また、得られた複合体の構造の解析を中心に検討を行った。 1) H[A_<n-1>Nb_nO_<3n+1>]ー有機複合体の合成(A=La、n=2) 層状ペロブスカイトHLaNb_2O_7とモノアルコールC_nH_<2n+1>OH(n=1〜4)を反応させることにより、無機ペロブスカイトーアルコール複合体C_nH_<2n+1>OH/HLaNb_<>2O_7を得た。ジオール(C_nH_<2n>(OH)_2)、モノカルボン酸(C_nH_<2n+1>COOH)、ジカルボン酸(C_nH_<2n>(COOH)_2)との直接反応では複合体は得られなかったが、C_4H_9OH/HLaNb_7O_7を中間として用いる事によりCH_2(OH)_2/HLaNb_2O_7、C_nH_<2n+1>COOH/HLaNb_2O_7、C_nH_<2n>(COOH)_2/HLaNb_2O_7複合体を得た。 2) H[LaNb_2O_7]ー有機複合体のキャラクタリゼーション XRDおよび組成分析(ICP、TG)の結果から、得られた複合体はHLaNb_2O_7の層間に各種有機がインターカレートした構造を有することが示された。更に、固体^<13>C-NMR、IR.TG/DTAなどによる分析からいずれの有機は層表面に有機修飾され、(アルコキシドあるいはカルボキシドとして存在)Nb-O-C結合を形成していると考えられた。 3) H[LaNb_2O_7]ー有機複合体の光化学的挙動 得られたC_nH_<2n+1>OH/HLaNb_2O_7(n=2〜4)はCH_3OH/HLaNb_2O_7と同様に不活性雰囲気下での紫外光照射によりNb^<4+>によると考えられる青色を呈し、フォトクロミズムを示した。
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