1998 Fiscal Year Annual Research Report
光カプラ型2色温度計による制御機構を備えたレーザ微細加工システムの開発
Project/Area Number |
10555246
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
上田 隆司 金沢大学, 工学部, 教授 (60115996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松森 〓 (株)ミズホ研究所, 所長
佐藤 昌彦 富山県立大学, 工学部, 助手 (50244512)
山田 啓司 金沢大学, 工学部, 助手 (50242532)
細川 晃 金沢大学, 工学部, 助教授 (40199493)
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Keywords | レーザ加工 / 微細加工 / 2色温度計 / 光カプラ / 温度計測 / 割断 / レーザフォーミング |
Research Abstract |
本研究は、レーザ照射部の温度を精度良く計測し、それによって材料に与えるエネルギーをコントロールする事により、材料に与える熱的ダメージを最小限に抑え、精密で微細な加工を行うレーザ加工システムを試作しようとするものである。 本年度は、本研究費でレーザ加工機本体を購入するとともに、レーザ微細加工システムを構築するための基礎的な作業をおこなった。具体的には以下の作業を行っている。 1. 本研究経費で購入したデーザ加工機に精密移動台を取り付ける作業は終了し、現在はパソコンによる制御ソフトを作成中である。 2. レーザのエネルギー分布、パルス形状などレーザの特性に関する基本的なデータは測定し終えている。 3. 温度制御を行いながら割断を行うため、まず、シリコンウエハーを用いて割断を行い、適正な加工条件を見出している。現在、レーザ照射部の温度計測を行う準備をしており、予備実験に成功している段階である。 4. 2色温度計の基本部分の製作は完了しており、前項でも述べたようにすでに温度計測を行っている。計測した温度をレーザの出力調整用の制御信号として使えるようにするため、温度計・制御用ソフトにもう少し手を加える必要がある。 5. ステンレス薄板のフォーミングについてもすでに研究を開始しており、曲げが可能となる加工条件を得ている。温度計測については現在検討中であるが、割断で温度計測に成功しており、それほど難しい点はないものと思っている。 6. 有限要素による温度解析はすでに行えるようになっているが、計算した温度分布を用いて熱応力を計算し、破壊力学を適用して亀裂の進行速度や方向を予測する部分、弾塑性解析を行い、塑性変形の程度を予測する部分、などに関して今後研究していく必要がある。
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