1999 Fiscal Year Annual Research Report
液相焼結法を活用した微粒子分散FeSi_2系熱電材料の高性能化と実用化
Project/Area Number |
10555248
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永井 宏 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80029206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井藤 幹夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00294033)
勝山 茂 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00224478)
真島 一彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60029270)
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Keywords | 熱電材料 / メカニカルアロイング / ナノコンポジット / 熱起電力 / 電気抵抗 / 熱伝導率 / 粉末冶金 / 液相焼結 |
Research Abstract |
熱電材料を実用化するためには、1)熱電材料の性能を向上させること、2)熱電素子の製造プロセスの低廉化することが必要である。熱電材料の性能Zは、Z=α^2/ρκ(α:熱起電力、ρ:電気抵抗、κ:熱伝導率)で表され、高性能化するには、αを増大させ、ρおよびκを低下させることが必要である。筆者らのこれまでの研究により、ρの小さな金属粒子、特にCu添加によってρの低減により性能が向上することを見出している。また、微細なセラミックス相微粒子、特にSiCの分散によってκの低減により性能が飛躍的に向上することを見出している。また、FeSi_2熱電材料は焼結法で作製されるが、焼結が困難であり、また極めて長時間の熱処理が必要である。 本研究では、性能の向上と製造プロセスの低廉化を目的として、FeSi_2にSi,CおよびCuを炭化してCu融液による液相焼結によってFeSi_2-Sic-Cu系熱電材料の作製プロセスの検討と特定評価を行った。 1)Cu添加による液相焼結によって、焼結速度およびβ相化速度が飛躍的に増大した。 2) MA法と液相焼結法の併用により、高密度FeSi_2-SiC-Cu系熱電材料の作製に成功した. 3) 得られたFeSi_2-SiC-Cu系熱電材料の性能Zは、無添加FeSi_2の約4倍まで向上した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 永井 宏: "Thermoelectric Properties of Sintered FeSi_2 with Dispersion of Second Phases"Proc. of MATHERN'98. 2・1. 595-600 (1999)
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[Publications] 永井 宏: "Thermoelectric Properties of β-FeSi_2 with Dispersion of Sic by MA"Proc. of ICT98. 17・1. 374-377 (1999)
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[Publications] 井藤幹夫: "Preparation of Iron Disliked by Sintering with Du Addition and Their Thermoelectric Properties"Proc. of ICT99. 18・1. 425-455 (1999)
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[Publications] 永井 宏: "Effect of Si/C Ratio on Thermoelectric Properties of β-FeSi_2 Mechanically Alloyed with (Si+C)Additions"Mater. Trans. JIM. 41-2. 287-292 (2000)