1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10555255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤澤 敏治 名古屋大学, 難処理人工物研究センター, 教授 (20115629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ヘラルド アルベアル 名古屋大学, 難処理人工物研究センター, 助手
木塚 徳志 名古屋大学, 難処理人工物研究センター, 講師 (10234303)
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Keywords | 銅 / 酸化銅基スラグ / 銅スクラップ / リサイクル / 還元製錬 / 湿式製錬 / Fe-Cu-C合金 / 硫酸 |
Research Abstract |
銅スクラップの酸化精製処理により生成する酸化銅基スラグの処理方法として,本年度は(1)還元製錬,(2)湿式製錬の2種類の方法を取り上げ,銅を効率的に回収する条件について検討し以下の知見が得られた。 1. 還元製錬による銅の回収 還元剤に炭素,鉄,Fe-C合金を選択した。炭素還元では,回収率をある程度までに抑えて銅の純度を高くすべきであるという知見を得た。さらに,この方法により得られる銅中のSn,Pbの濃度は低いことから,酸化銅基スラグによる銅スクラップの精製工程に直接戻すことが可能である。鉄による還元では,鉄のみを還元剤とした場合に銅の純度,回収率が共に高い結果が得られたが,炭素還元よりもSn,Pbの濃度が高く,銅を高純度にして回収するのであれば,むしろ,炭素を還元剤として,使用する方が望ましい。しかし,リサイクルプロセス工程で発生するFe-Cu-C合金を有効使用するのであれば,Pb,Coの濃度が高いので,1次精製においてスラグの負担が増えるものの,直接リサイクルプロセス工程に戻すことが可能である。 2. 湿式製錬による銅の回収 硫酸による銅の浸出を行う場合は,銅と同時に不純物も浸出することが分かった。そこで後工程で,銅と各不純物元素を分離回収することにより,銅と不純物を同時に回収するのが得策であることが分かった。この場合,スラグをできるだけ細かく粉砕し,温度を343K,硫酸が4規定において浸出を行うのが,最も高い抽出率で銅と不純物を回収することができる条件である。
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