1998 Fiscal Year Annual Research Report
リチウムイオン脱挿入化合物のミクロ構造制御と単一粒子レベルの電池特性評価
Project/Area Number |
10555297
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
内田 勇 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50005302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
漆畑 広明 三菱電機(株), 先端技術総合研究所・エネルギー変換技術部, 電気化学グループマネ
仁科 辰夫 山形大学, 工学部, 助教授 (60172673)
松木 健三 山形大学, 工学部, 教授 (70006998)
伊藤 隆 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40302187)
西澤 松彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20273592)
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Keywords | リチウム2次電池 / 正極活物質 / 負極活物質 / インターカレーション / 固相内レドックス過程 / リチウムイオンの拡散係数 / はく膜電極 |
Research Abstract |
上記課題の研究を(1)正極材料(2)負極材料とに以下に分けて記す。 (1) 正極材料に関して、クエン酸錯体法によりLiNiO_2、LiMn_2O_4、LiCr_<0.16>、Mn_<1.84>O_4を合成し、合成条件、焼成条件などの詳細を明らかにし、サイクル特性にすぐれたLiMn_<1.84>Cr_<0.16>を得た(山形大)。単一粒子レベルでの材料の電気化学評価に適した計測システムを構築し、これを用いてLiCoO_2、LiNiO_2、LiMn_2O_4活物質の評価を行った。クエン酸錯体法でLiMn_2O_4に異種元素のドーピングを行い、LiMn_<2-x>M_xO_4を合成した。これらの試料を単一粒子測定により電気化学測定を行い、広い電位範囲でその電気化学特性の評価を行った。この結果、LiMn_<2-x>Ni_xO_4が4.7Vという高電位でLi^+を可逆的に脱挿入することを示すなど興味ある成果を得ている。また、山形大サンプルを東北大で評価する作業も進んでいる(東北大)。 (2) 負極活物質として各種カーボン(天然黒鉛、MCMB、低温処理カーボン)材料の単一粒子ボルタムメトリーを行い、リチウムイオン脱挿入機構の解析、固相内のリチウムイオン拡散係数の評価などを行った。また、低温処理カーボンについてはメソフェーズ体の有機溶液を用いるは<膜電極(浸透法および静電噴霧法)の作製に成功し、これを用いる新しい電極特性の評価法を検討した。また、天然黒鉛表面に銀を修飾した電極を用いてIn Situ表面増強ラマン分光によるスペクトルの測定を試み、最表面からのラマンスペクトルがLi^+イオンのインターカレーションによって可逆的に変化することが判明した(東北大)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kaoru Dokko,Matsuhiko Nishizawa and Isamu Uchida: "High Resolution Cyclic Voltammograms of LiMn2-xNixO4 with a Microelectrode Technique" Denki Kagaku. 66. 1188-1193 (1998)
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[Publications] Matsuhiko Nishizawa,Ryuichi Hashitani,Takashi Itoh,Tomokazu Matsue and Isamu Uchida: "Measurements of Chemial Diffusion Coefficient of Lithium Ion in a Graphitized Mesocarbon Microbeads Using a Microelectrode" Electrochem.Solid State Lett. 1. 10-12 (1998)
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[Publications] K.Tachibana amd K.Matsuki: "Development of in situ a.c.impedance measurement system under constant-current condition and its application to galvanostatic dischageof electrolytic manganese dioxide in alkaline solution" Journal of Power Sources. 74. 29-39 (1998)
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[Publications] Matsuhiko Nishizawa,Hiromichi Koshika and Isamu Uchida: "Microelectrode Techniques for in Situ Studies on Electrical Conductance of a Carbon Particle and its Composite Film during Electrochemical Lithium Intercalation/Extraction" J.Phys.Chem.103. 192-196 (1999)
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[Publications] Kazuhiro Tachibana,Tatsuo Nishina,Takashi Endo and Kenzo Matsuki: "Effect of Hetero-contacts at Active Material Conductive Additives on Lithium Intercalation/Deintercalation of LiCoO_2" Denki Kagaku. 66. 1248-1252 (1999)
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[Publications] 王 献明、仁科 辰夫、内田 勇: "マイクロ電極を用いる有機電解液と金属の安定性の評価" 電気化学. 67(印刷中). (1999)