1999 Fiscal Year Annual Research Report
生体内の一酸化窒素をin situ計測するための電気化学センサーシステムの開発
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10555302
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
三宅 幹夫 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (80112019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 恵一 和歌山大学, システム工学部, 教授 (50107140)
大和谷 厚 大阪大学, 医学部, 教授 (30116123)
池田 修 金沢大学, 理学部, 教授 (60089878)
山口 千春 大阪ガス(株), 基盤研究所, 副課長(研究職)
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Keywords | 一酸化窒素 / 電気化学センサー / 電極触媒 / 電極被膜材 / 活性炭素繊維 |
Research Abstract |
生体内一酸化窒素(NO)を高感度かつ高選択的に計測するための電気化学センサーシステムの開発を目的とし、以下の成果を得た。 (1)微小電極基材として有用な細孔半径、細孔容積、比表面積が異なる多様な活性炭素繊維を開発した(山口)。 (2)電極被覆材として中性の小分子であるNOのみを選択的に透過させるポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、ナフィオン、および、シリコン膜を三重に複合させて用い、ナフィオン中にNO吸着能を有するα-水酸化鉄を含有させると10nM以下のNOが検出できることを見いだした(三宅)。 (3)NOを低過電圧かつ高効率で検出するため、各種金属ポルフィリンを合成し、その電極触媒特性を評価した。その結果、テトラキス(o,o,m,m-テトラフルオロ-p-(ジメチルアミノ)フェニル)ポルフィリンFeが優れた電極触媒特性を示すことを明らかにした(池田)。 (4)NOに対する検出感度および選択性を向上させることが期待できる包接化合物をナフィオン被覆膜中に分散させて使用することを意図し、カルボキシル基またはアミノ基を有するカリクス[4]アレン誘導体を合成し、その電極特性について知見を得た(木村)。 (5)ナフィオンおよびポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)を二重に被覆した電極を用いると、培養ウシ肺動脈内皮細胞から遊離してくるNOを感度良く検出できることを明らかにした(大和谷)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 北島 彰: "鉄(III)ポルフィリンをドープしたナフィオン膜被覆GC電極による一酸化窒素の定量"Electrochemistry. 67(7). 784-788 (1999)
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[Publications] J.Chen: "Oxidation of NO Mediated by Water-soluble Iron Porphyrin"Electrochemistry Communications. 1. 274-277 (1999)
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[Publications] M.Miyake: "Chemical Modification of Carbon Hexagonal Plane by Ligand Exchange Reaction of Ferrocene"Chemistry Letters. (10). 1037-1038 (1999)
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[Publications] S. Harusawa: "Synthesis of Imituramine and its Stereoisomers Exhibiting Histamine H3-agonistic activity"Tetrahedvor Letters. 40(13). 2561-2564 (1999)
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[Publications] T.Morimoto: "Involvement of the Histaminergic System in Leptin-induced Suppression of Food Intake"Physiol.Behav. 67(5). 679-683 (1999)
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[Publications] K.Kimura: "Remarkable Thallium(1)Selectivity for Ion Sensors Based on p-Coordination of Calix[4]avene Neutral Carriers"Analytical Communications. 36. 229-230 (1999)