1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10555311
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
菅野 了次 神戸大学, 理学部, 助教授 (90135426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 龍哉 戸田工業株式会社創造本部, 主任
近藤 繁雄 松下電池工業, 技術研究所, 主幹技師
武田 保雄 三重大学, 工学部, 助教授 (60093051)
高野 幹夫 京都大学, 化学研究所, 教授 (70068138)
河本 洋二 神戸大学, 理学部, 教授 (00030776)
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Keywords | チオリシコン / 全固体電池 / リチウム二次電池 / リチウムイオン導電体 / リチウム固体電解質 |
Research Abstract |
1.チオリシコンLi_2S-GeS_2-Ga_2S_3系固体電解質Li_<4+δ+x>Ge_<1-δ-x>Ga_XS_4を合成した。固溶領域が存在しGeS_2の増加にともない導電率は増加し、Li_<4.34>Ge_<0.73>Ga_<0.24>S_4でσ=6.49×10^<-5>Scm^<-5>を示した。 2.チオリシコンLi_2S-SiS_2-P_2S_5系でLi_<4-X>Si_<1-X>P_XS_4で表わした時の0.0≦x≦1.0の組成範囲で合成を行った。固溶体はγ型Li_3PO_4類似構造をもつと考えられる。Li_<4-X>Si_<1-X>P_XS_4の導電率はxの増加に伴い導電率が増加し、x=0.6で室温で6.4×10^<-4>S/cmの導電率が観測された。サイクリックボルタモグラムでリチウムの可逆的な酸化還元反応が観測された。 3.正極としてLiCoO_2を5mg,試料を5mg,アセチレンブラック1mgを混合し、負極にはIn箔と金属Liを用いた。電解質としてx=0.6の試料(Li_<3.4>Si_<0.4>P_<0.6>S_4)もしくはLi_<4+δ+x>Ge_<1-δ-X>Ga_XS_4を150mg用いて電池を構成し、充放電測定を行った。13μA/cm^2≦I≦127μA/cm^2の範囲で充放電を行った。電流密度が増加するにつれ、放電電位は減少したが、双方の電解質を用いた固体電池において、充放電が可能であった。充放電特性はシリコン系を用いた電池がよい特性を示した。いずれにせよ、全ての電流密度においてLiCoO_2の(ディ)インター力レート反応による電極反応が生じていると考えられる。今後、Li_<4-X>Si_<1-X>P_XS_4とLi_<4+δ+x>Ge_<1-δ-x>Ga_XS_4固体電解質として最適化することが重要である。
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