2000 Fiscal Year Annual Research Report
IPと分子焼き鈍し法を利用した纎維状高分子のためのX線結晶構造解析システムの構築
Project/Area Number |
10555329
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
奥山 健二 東京農工大学, 工学部, 教授 (30038020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝部 幸輝 高輝度光科学研究センター, 参与
野口 恵一 東京農工大学, 機器分析センター, 講師 (00251588)
神鳥 成弘 東京農工大学, 工学部, 助教授 (00262246)
東 常行 理学電機(株), X線研究所, 部長
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Keywords | 纎維状高分子 / イメージングプレート / 結晶性高分子 / X線回折 / 纎維回折 / 結晶構造解析 / 強度測定システム / ファイバーディフラクション |
Research Abstract |
本研究の目的は、代表者らが最近完成させた研究室レベルでのイメージングプレート(IP)を用いた結晶性高分子のためのX線構造解析システムのGUI(Graphic User Interface)化と、改良を進めることにより、世界的にも通用する解析システムに進化させることにある。本年度は次の点において進展をみた。 (1)解析部入力データのGUI化部分については、今年度は高分子学会(名古屋)において研究発表すると共に、理学電機の展示ブースにてデモンストレーションした。 (2)低結晶性化合物のブロードな繊維回折像からのバックグラウンドの除去について検討した結果、Fourier-Bessel級数を用いて二次元的に回折像中のバックグラウンドを補正する方法が最上であることが分かった。そこで、当面はCCP13中のプログラムを使いその挙動を調べ、我々のシステム中に取り入れるべきかどうかを検討することにした。 (3)Bragg回折だけが記録された結晶性高分子の回折像の場合、CCP13のプログラムでは、上記(2)でバックグラウンドを除去した後、格子定数、配向分布関数の幅、形、微結晶サイズ、パラクリスタル度などをパラメーターにして回折像を再現し、よりよく再現するようにこれらパラメーターを精密化することが出来る。これを利用すれば、高分子物性評価のための指標は得られることが分かった。しかしながら、このやり方は複雑であり、もっと簡便な方法を検討すべきであろう。 (4)キトサン関連ポリマー、生分解性ポリマー等の未知化合物の構造を本システムで解析し、最終構造を得た。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 奥山健二: "モデルペプチドを用いたコラーゲンの構造研究"日本結晶学会誌. 42. 346-353 (2000)
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[Publications] K.Ogawa: "Crystalline behavior of chitosan"Advan.Chitin Sci.,. 4. 324-329 (2000)
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[Publications] Y.Ichikawa: "Crystal structures of α and β forms of poly (tetramethylenesuccinate)"Polymer. 41. 4719-4727 (2000)
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[Publications] K.Okuyama : "Relaxed2/1-helical conformation of Type II chitosan has a tetrasaccharide motif"J.Carbohydr. Chem.. 19. 789-794 (2000)
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[Publications] Y.Ichikawa: "Crystal transition mechanisms in poly (ethylene succinate)"Polymer. 42. 3703-3708 (2001)