1999 Fiscal Year Annual Research Report
繰り返し荷重下の平板および防撓板の座屈・塑性崩壊挙動解析モデルの開発
Project/Area Number |
10555342
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤久保 昌彦 広島大学, 工学部, 教授 (30156848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 充 広島大学, 工学部, 助教授 (40195293)
藤本 由起夫 広島大学, 工学部, 教授 (60136140)
矢尾 哲也 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20029284)
柳原 大輔 広島大学, 工学部, 助手 (10294539)
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Keywords | 繰り返し荷重 / 矩形板 / 防撓板 / 繰り返し座屈 / ニ曲面硬化モデル / FEM解析 |
Research Abstract |
面内繰り返し荷重下の矩形板および防撓板の座屈・塑性崩壊挙動の解明を目的として,今年度は,以下の実験および解析を行った。 (1)引張・圧縮の面内繰り返し荷重を受ける矩形板の弾塑性大たわみFEM解析の実施 (2)引張・圧縮の面内繰り返し荷重を受ける連続防撓パネルの弾塑性大たわみFEM解析の実施 (3)材料の繰り返し硬化および低サイクル疲労強度に関する実験データの調査 得られた主な結果は以下の通りである。 (1)防撓パネルに局部座屈が発生すると,パネル・防撓材間の相互影響に起因する曲げモーメントが防撓材隅肉溶接線に沿って発生し,ひずみ集中が発生する。ひずみ集中は,防撓材の捩り剛性が低く横倒れが生じやすい場合ほど顕著である。 (2)防撓パネルに繰り返し面内荷重が作用する場合,たわみが最大となるパネル中央部のひずみ振幅よりも,防撓材隅肉溶接線に発生するひずみ振幅の方が大きい。その結果,隅肉溶接部に低サイクル疲労亀裂が発生する可能性が高い。 (3)ひずみ硬化則として二曲面非線形硬化則を用いた場合と,線形硬化則を用いた場合で塑性ひずみの累積挙動に大きな違いが生じる。また繰り返し硬化を考慮すると,同じ変位振幅によって発生する応力レベルが変わるため,降伏域の拡がり,塑性変形の局所化にも有意な差が現れる。このような材料のひずみ硬化性が繰り返し座屈挙動に及ぼす影響を明らかにした。 来年度は,繰り返し剪断荷重の場合についても検討を行うと共に,繰り返し荷重下の板および連続防撓パネルの座屈・塑性崩壊挙動解析モデルを開発する予定である。
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