2000 Fiscal Year Annual Research Report
高機能をめざす岩盤不連続面のせん断-透水同時試験装置の開発と実用化
Project/Area Number |
10555350
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
江崎 哲郎 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (40038609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
周 国云 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (50322293)
三谷 泰浩 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (20301343)
蒋 宇静 長崎大学, 工学部, 助教授 (50253498)
張 銘 工業技術院地質調査所, 主任研究員
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Keywords | せん断強度特性 / 透水特性 / 岩盤不連続面 / せん断・透水同時特性 / 室内試験 / 地理情報システム(GIS) |
Research Abstract |
本研究では,岩盤不連続面の力学的・水理学的同時特性を調べるために,せん断-透水同時実験装置の現状と問題点を整理し,著者らが以前に開発し,実験を行ってきた放射流型のせん断-透水同時試験装置の問題点を改めて整理・解決し,地下深部の理想的な条件をできるだけ再現できるような新しいせん断-透水同時試験装置の開発を行い,不連続性岩盤の一方向流でのせん断-透水同時特性を実験的に明らかにした.開発を行った実験装置は,その開発過程において数多くの試行錯誤をくりかえしはしたものの,要求される性能(回転を拘束・一方向流の透水)を十分満足するものであった.また,実験結果より,今回の実験ケースにおいては,上箱の回転を拘束したことによるせん断応力特性に及ぼす影響は小さいことが示された.さらに透水特性に関しては,上箱の回転を拘束する場合には,不連続面に作用する垂直応力が大きくなると透水係数の変化は垂直変位の変化とは異なる傾向を示し,複雑な挙動を示すことが明らかになった.その一方で垂直応力が低い場合,すなわち凹凸の破壊が起こらない低応力レベルの場合は上箱の回転を拘束した影響は見られないことが明らかになった.以上のように,本研究において,高機能をめざす岩盤不連続面のせん断-透水同時実験装置の開発はほぼ満足がいく成果をあげることができた.また,開発した装置を用いた実験手法もほぼ確立し,その実用化も可能となった.今後は本装置を用いて岩盤不連続面のせん断-透水同時特性に関する貴重なデータの取得・収集を行い,せん断-透水同時特性のメカニズムの解明,さらには,本要素技術を実際の現場へと適用するためのモデル化,シミュレーション技術について検討を進めていく予定である.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 三谷泰浩,江崎哲郎 他2名: "断層運動によるシールの形成機構解明のための実験的研究"第21回西日本岩盤工学シンポジウム論文集. 63-68 (2000)
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[Publications] 竹田幹郎,張銘,江崎哲郎 他1名: "岩石の透気特性および水理学的異方性に関する実験的研究"応用地質. 第41巻第4号. 210-217 (2000)
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[Publications] 三谷泰浩,江崎哲郎 他2名: "新しいせん断-透水同時実験装置の開発とGISによる不連続面内流れのシミュレーションに関する研究"第30回岩盤力学に関するシンポジウム論文集. 15-21 (2000)
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[Publications] T.ESAKI 他4名: "Development of a shear-flow test apparatus and determination of coupled properties for a single rock joint"International Journal of Rock Machanics and Mining Sciences. Vol.36,No.5. 641-650 (1999)
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[Publications] 三谷泰浩 他3名: "Development of a new advanced shear-flow coupling test apparatus"Proc.of the 9th International Society for Rock Mechanics (Paris). Vol.2. 769-772 (1999)
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[Publications] 三谷泰浩 他3名: "垂直変位制御および垂直応力制御下での岩の不連続面のせん断透水同時特性"第29回岩盤力学に関するシンポジウム論文集. 29-35 (1999)