1999 Fiscal Year Annual Research Report
血漿中過酸化脂質のセミミクロ自動一斉分析システムの開発
Project/Area Number |
10556028
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
赤坂 和昭 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (10201881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 裕明 東ソー株式会社, 科学計測事業部, 技術研究員
大類 洋 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20100050)
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Keywords | 過酸化脂質の分析 / 蛍光分析 / 高速液体クロマトグラフィー / ジフェニル-1-ピレニルホスフィン |
Research Abstract |
前年度開発したODSカラムを用いたセミミクロ過酸化脂質分析システムの改良を行い、新たに遊離脂肪酸、リン脂質、及び中性脂質(トリアシルグリセロール、及びコレステロールエステル)の各過酸化脂質をクラスレベルで分析できるセミミクロシステムを開発した。このシステムでは、ODSカラムによりも、脂質を構成するアシル基の鎖長及び不飽和結合数の識別能が劣るフェニル化シルカゲルカラムを用いたことにより脂質クラスレベルでの分離を、またグラジエント溶出法の採用により比較的短時間で分析を行うことを可能とした。検出には、カラムからの溶出液に蛍光検出試薬であるジフェニル-1-ピレニルホスフィン(DPPP)溶液をon-lineで混合し、80℃に加温したステンレス製の反応コイルを通すことにより反応させ無蛍光性のDPPPを過酸化資質により蛍光性のオキシドへと酸化した後、その蛍光強度を検出するポストカラム法を採用することにより高感度検出を実感することができた。このシステムにより2pmol〜200pmolレベルの過酸化脂質を約30分で再現性良く分析することができ、従来法に比べ試料、及び溶媒の使用量をそれぞれ1/10、及び1/3に削減することができた。本システムの実用性を評価する目的で、食品試料(牛乳プリン)中の過酸化脂質分析への応用をおこなった。牛乳プリンに光照射し経日的に試料採取し脂質を抽出後、本システムで分析した結果、過酸化脂質生成過程を高感度に追跡することができた。 今後、血漿試料中の過酸化脂質分析への応用展開を行うと共に、試料の前処理の自動化と本システムの接続について検討を行う。
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Research Products
(1 results)