1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10556034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
下川 悦郎 鹿児島大学, 農学部, 教授 (60041670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 哲夫 鹿児島大学, 理学部, 助教授 (70112430)
北村 良介 鹿児島大学, 工学部, 教授 (70111979)
寺本 行芳 鹿児島大学, 農学部, 助手 (10301392)
地頭薗 隆 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (50145455)
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Keywords | 深層崩壊 / 出水市針原川 / 出水市矢筈岳 / ボーリング調査 / 水文地形学 / 地下水位測定 / 河川流量 / 電気伝導度 |
Research Abstract |
本研究は,深層崩壊発生を支配している要因を分析し,その発生場を予測することを目的としている。出水市の矢筈岳周辺域を対象にして,深層崩壊発生場の地質的・地形的特徴,地下水の集排水過程,降雨に対する地下水位の応答などについて調査した。今年度行った調査内容および得られた成果は以下のように要約される。 1. 矢筈岳周辺域を対象にして,現地調査および空中写真判読により,過去に発生した深層崩壊跡地,崩壊堆積物および土石流堆積物を把握し,その分布図を作成した。 2. 針原川流域の深層崩壊発生地点の地質・土質を詳細に調べるためにポーリング調査を行った。さらに,ボーリング孔を利用して地下水位の測定を開始した。今後降雨に対する地下水位の応答を調べることにより,深層崩壊地点の地下水の排水特性が解明されるものと考える。 3. 矢筈岳周辺の流域において,河川流量,雨量,水温,電気伝導度を連続的に測定するために量水セキなどの水文観測施設を設置した。 4. 矢筈岳周辺の17流域において,低水時の基底流量,水温,電気伝導度を測定した。それらの値は流域によってさまざまであった。地形開析が進んで緩斜面が少ない流域は河川の減水が著しいが,広い緩斜面が分布する流域は減水が小さい。また減水の小さい流域は電気伝導度が高いことが明らかになった。 5. 矢筈岳の江良川において,標高ごとに低水時の基底流量,水温,電気伝導度を測定した。その結果,ある標高で流量が急激に増加し,また電気伝導度・水温も大きく変化した。変化地点は深層崩壊跡地と一致しており,今後詳細な検討を行う予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 地頭薗 隆: "出水市・針原川土石流災害について" 平成10年度砂防学会研究発表会概要集. 42-43 (1998)
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[Publications] 地頭薗 隆: "1997年鹿児島県出水市針原川流域で発生した深層崩壊の水文地形学的検討" 第17回日本自然災害学会学術講演会講演概要集. 115-116 (1998)
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[Publications] 地頭薗 隆: "1997年鹿児島県出水市針原川流域で発生した深層崩壊の水文地形学的検討" 砂防学会誌. 51(4). 21-26 (1998)
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[Publications] Etsuro SHIMOKAWA: "A Study of the Change from a Landslied to Debris Flow at Harihara,Izumi City,Southern Kyushu" Journal of Natural Disaster Science. 発表予定. (1999)