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1999 Fiscal Year Annual Research Report

トランスジェニック魚類を用いた魚類生殖腺刺激ホルモンの大量生産法の開発

Research Project

Project/Area Number 10556045
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

小林 牧人  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30183809)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 吉崎 悟朗  東京水産大学, 水産学部, 助手 (70281003)
木下 政人  東京大学, 大学院・農学研究科, 助手 (60263125)
Keywordsトランスジェニック魚 / 生殖腺刺激ホルモン / 遺伝子導入 / リコンビナントホルモン
Research Abstract

近年申請者らは、トランスジェニック魚を用いたタンパク質ホルモンの発現系の開発を試みている。この方法は、魚類のホルモン遺伝子を魚類卵に導入して、トランスジェニック魚を作製し、導入した遺伝子の発現により生産されたホルモンを初期胚組織中あるいは血液中から回収するという新規な方法である。本研究では、ニジマスを用いて、キンギョ生殖腺刺激ホルモン(GTH)の大量発現する系を確立し、生産されたキンギョGTHを研究者へ供給することを目的としている。
今年度は、以下のようなことを行った。
1)メダカβアクチンプロモーター・エンハンサー、キンギョGTHα鎖cDNAおよびウシ成長ホルモン由来のポリアデニレーション配列を結合したDNA断片と、同様に調製したGTHβ鎖(I・IIともに)cDNAの2つのDNA断片を1つのプラスミドベクターに挿入し、キンギョGTHα鎖とβ鎖(α-Iβ、α-IIβ)を同時に発現するようなコンストラクトを作製した(木下、吉崎)。
2)マイクロインジェクション法により前記のコンストラクトをニジマス受精卵に導入した。(吉崎)。
3)受精後20日の胚から全RNAを抽出し、RT-PCR法により、GTHα鎖、Iβ鎖およびIIβ鎖の転写が同時に起きていることが確認できた(吉崎)。
4)大腸菌により産生したリコンビナントキンギョGTHIβ鎖およびIIβ鎖を抗原としてウサギに投与し、抗体の作製を試みた。IIβ鎖に対しては、抗体ができたが、Iβ鎖に対する抗体はできなかった(小林)。
5)初期胚中のGTHα鎖およびIIβ鎖の検出をウェスタンブロット法により行い、外来遺伝子が発現し、翻訳されていることを確認した。なおウェスタンブロットに使用した抗体は、抗α鎖部分配列合成ペプチド抗体および抗大腸菌リコンビナントIIβ鎖抗体である。
6)糖鎖除去酵素により、これらのタンパク質を処理してウェスタンブロットを行ったところ、それぞれのタンパク質の分子量が低下し、その分子量がcDNAから推測されるアミノ酸配列の分子量と一致していたことから、ニジマス初期胚中で発現されたGTHに糖鎖が付加されていることが推測された。
まだニジマスにより生産されたリコンビナントキンギョGTHが生物活性を有するかどうか確認していないが、トランスジェニック魚を用いたホルモン生産法が順調に開発されつつある。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] 小林牧人、孫永昌: "生殖腺刺激ホルモン"月刊海洋. 32・2. 74-80 (2000)

  • [Publications] 吉崎悟朗、森田哲朗、竹内裕、竹内俊郎、小林牧人: "遺伝子導入魚を利用した生殖腺刺激ホルモン生産の試み"月刊海洋. 32・2. 127-131 (2000)

  • [Publications] Takeuchi, Y., Yoshizaki, G., Takeuch, T.: "Green fluorescent protein as a cell labeling tool and a reporter of gene expression in transgenic rainbow trout"Marine Biotechnology. 1. 448-457 (1999)

  • [Publications] Kang, J. H., Yoshizaki, G., Homma, O., Strussman, C. A., Takashima, F.: "Effects of an osmotic differential on the efficiency of gene transfer by electroporation of fish spermatozoa"Aquaculture. 173. 297-307 (1999)

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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