2000 Fiscal Year Annual Research Report
ジュース成分の迅速分析によるサトウキビの生産管理・支援システムの開発
Project/Area Number |
10556056
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
上野 正実 琉球大学, 農学部, 教授 (50145546)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川満 芳信 琉球大学, 農学部, 助手 (20192552)
|
Keywords | ジュース成分 / サトウキビ / 近赤外分光分析装置 / 生産管理 / 生産支援 / 品質データ / 地理情報システム / モデル |
Research Abstract |
本研究では,サトウキビの品質評価用サンプル・ジュースの成分(N,P,Kなど)を近赤外分光分析装置で迅速に測定する方法を確立し,それに基づく生産管理・支援システムとその利用法の開発を目的とし,(1)近赤外分光分析装置によるジュース成分の計測システムの開発,(2)このシステムによる土壌分析および葉片成分分析,(3)これらの分析結果の相互関係の確認,(4)品質データと計測結果からなるデータベースの構築,(5)生産管理・支援システムの構築とその利用法に関する検討,(6)圃場状態を地図上に表示する地理情報システム(GIS)の開発を行った。今年度の主な結果は次の通りである。 (1)近赤外分光分析装置による計測システムを利用したジュース成分,土壌成分の分析 近赤外分光分析装置を用いて開発した十数種類のジュース成分を同時に計測するシステムを用いて,南大東村,北大東村などで採取したジュース成分の分析を行った。カリウム(K)などのミネラル分の測定もできることを示したが,なぜこれらが測定できるのかについて解明を試みた。 (2)分析結果の相互関係の確認 各種データの分析により品質に対する因子とその効果を明確にし,蔗汁成分による圃場診断法を検討した。 (3)データベースの解析手法の確立とその利用 データベースを解析し,収量・糖度モデルを作成し,その利用法を検討した。 (4)GISによる生産管理・支援システムの構築とその利用法に関する検討 南大東村,北大東村の圃場地図を作成し,データベースとリンクさせて,単位収量,糖度,作型などのマッピングを行った。
|
-
[Publications] 上野正実: "品質情報と地理情報システム(GIS)を用いた高度生産支援システムに関する基礎研究"沖縄甘蔗糖年報. 第31号. 47-75 (2000)
-
[Publications] 上野正実: "NIR(近赤外分光分析装置)による蔗汁の成分分析の可能性"沖縄農業. 第34巻. 25-31 (2000)
-
[Publications] Masami Ueno: "Precision farming in sugar cane production using quality information and GIS"Proceedings of CIGR2000. 937-942 (2000)
-
[Publications] Masami Ueno: "Information system to assist the precision farming of sugar cane production"Proceedings of International Agricultural Engineering Conference 2000. 556-564 (2000)