1999 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカイン遺伝子を導入したヘルペスウィルスベクターワクチンの開発
Project/Area Number |
10556061
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大塚 治城 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80261957)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玄 学南 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 助手 (10292096)
松本 安喜 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (90251420)
松本 芳嗣 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00173922)
岩田 晃 財団法人 日本生物科学研究所, 研究部, 研究員
|
Keywords | IL-12 / p35 / p40 / IRES / ワクチニアウイルス / p7.5プロモータ / tunicamycin / N-linked糖鎖付加 |
Research Abstract |
イヌインターロイキン12(cIL-12)はp35とp40のサブユニットからなるサイトカインである。昨年度の研究でそれぞれのcDNAをクローニングし大腸菌系で発現させた。本年度の研究において大腸菌発現産物をマウスに接種して抗体作製を試みた結果抗p40抗体を得ることが出来たが、抗p35抗体は得られなかった。 P35とp40の両方のcDNAを組込んだ組換えワクチニアウイルスrVV/IL-12を構築した。この組換えウイルスにおいてはワクチニアウイルスp7.5プロモータ下流にp35とp40遺伝子をIRES配列で連結して配置してあり、一本のmRNAにp35とp40の配列が転写される。このmRNAが翻訳されるにあたりIRES配列の作用によりp35とp40が個々に生成することが期待される。実際にrVV/IL-12を感染させた細胞上清中にp35とp40の複合体が検出され、さらにIL-12の生物活性を有することが明かになった。P35とp40遺伝子を単独で組込んだ組換えワクチニアウイルス、rVV/p35およびrVV/p40、も構築しそれぞれのmRNAが転写されていること、p40が発現していることを確認した(大塚、松本芳、松本安)。 イヌインターフェロン-β(cIFN-β)遺伝子を組込んだ組換えワクチニアウイルスVV/cIFN-βを構築した。 VV/cIFN-β感染細胞の抽出液および培地中にcIFN-βが存在し、生物活性も有することが明かになった。 tunicamycin処理によりN-linked糖鎖付加を阻害するとcIFN-βは培地中に分泌されなくなる。 VV/cIFN-βを低multiplicity of infection(m.o.i)で感染させるとウイルスの増殖は著しく阻害されたが高m.o.i.での感染においては阻害効果は観察されなかった(玄、岩田)。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Takashima, Tamura, Xuan and Otsuka: "Idenification of the US3 gene product of BHV-1 as a protein kinase and characterization of BHV-1 mutants the US3 gene"Virus Res.. 59. 23-34 (1999)
-
[Publications] Murata, Xuan and Otsuka: "Characterization of promoters integrated in the genome ofo bovine herpesvirus-1(BHV-1)"J. Vet. Med. Sci.. 61. 453-457 (1999)
-
[Publications] Nishikawa, Xuan and Otsuka: "Biosynthesis and interaction of glycoproteins E and I of canine herpesvirus"Virus Res.. 61. 11-18 (1999)
-
[Publications] Murata, Takashima, Xuan and Otsuka: "Growth behavior of bovine herpesvirus-1 in permissive and semi-permissive cells"Virus Res.. 61. 29-41 (1999)
-
[Publications] Takashima, Xuan, Matsumoto, Onuma and Otsuka: "Antibodies produced by mice immunized with recombinant vaccinia virus expressing two different types of major Theileria sergenti surface antigen(p32) react with native surface antigen"Veterinary Parasitology. 84. 65-73 (1999)
-
[Publications] Xuan, Nishikawa, Otsuka and et al.: "Characterization of P15 antigen of Cryptosporidium parvum expessed by a recombinant vaccinia virus"The Journal of Protozoology Research. 9. 32-40 (1999)