1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10557031
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
清水 徹 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (80235655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 敏子 筑波大学, 医療技術短期大学部, 教授 (40233134)
林 英生 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (40033203)
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Keywords | clostridium / 細胞間情報伝達 / 感染症治療 |
Research Abstract |
平成10年度にウェルシュ菌、strain 13の培養上清中に含まれる細胞間刺激物質の特性を検討した結果をふまえ、今年度は刺激物質VAP(virulence activating pheromone)の精製法の確立を試み、さらなる解析を目的とした。VAPは培養上清中では速やかに失活し、pH5.0付近で活性がもっとも強く、煮沸により容易に失活し、分子量は3,000以下と非常に低分子の物質であることから、精製過程における失活を防ぐための様々な条件を検討した。培養量は大体1,000〜3,000 mlを用い、培養開始後1.5時間で菌体を分離し、培養上清を調整した。培養上清はただちに氷中に置き失活を極力抑えつつ、低温室にて旭化成のペンシル型モジュール(分画分子量10,000)を用いて分画した。濃縮画分とろ過画分中のVAP活性を測定したところ、濃縮画分に高いVAP活性が認められ、この画分からさらに精製を試みた。濃縮画分からの逆相カラムクロマトグラフィー(C18)を用いた分取をただちに行い、アセトニトリルの濃度勾配で溶出される分画中の活性を測定したところ、20%以下の濃度で溶出されることが明らかとなった。さらに濃度勾配を細かくとったところ、1〜2%のアセトニトリルで溶出されることが明らかとなり、粗精製法が確立された。こうして得られた粗精製標品をTOF-MAS解析にかけたところ、分子量約1,300のメインなピークと、ピークの小さい数個のピークがみられ、この1,300のピークがVAPである可能性が高いと考えられた。しかしながら精製過程での失活は防ぎようがなく、得られたVAP標品では今後の解析はかなり困難であることより、より大量のVAPの精製法の確立が、この興味深い細胞間情報伝達を利用した新たな感染症治療法の開発には必要不可欠である、と思われた。
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Research Products
(1 results)