1998 Fiscal Year Annual Research Report
動脈血酸素飽和度測定を加味した、新型携帯用睡眠呼吸モニター装置の開発
Project/Area Number |
10557056
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
飛田 渉 東北大学, 医学部, 助教授 (10142944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹之内 喜代輝 チェスト技術研究所, 主任研究員
菊池 喜博 東北大学, 医学部, 講師 (20195217)
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Keywords | 睡眠時無呼吸 / 呼吸モニター / 口鼻気流 / 酸素飽和度 |
Research Abstract |
睡眠時無呼吸症候群の診断のための携帯用睡眠時呼吸モニター装置を新たに開発した。従来からあった睡眠時呼吸モニター装置は口鼻気流と気管音からのみ無呼吸の判別をおこなっていたが、新たに開発した携帯用睡眠時呼吸モニター装置ではサーミスタによる目鼻気流、小型マイクロフォンによる気管音、パルスオキシメーターによる動脈血酸素飽和度をモニターし、データを内蔵のコンピューターに保存、無呼吸発作と低酸素発作を検知することとした。測定機器は430グラムと携帯可能な重量となり、また、測定の開始時に電源と開始スイッチを入れるだけと簡単な操作で扱えるため、在宅での検査が可能となった。測定機器は液晶画面を備え、目鼻気流の有無、気管音の有無、動脈血酸素飽和度などを常時表示可能とした。無呼吸発作は、目鼻気流と気管音からの信号を時定数15msecで検波した後、閾値設定回路で比較し、閾値以下の信号を0、他を1として2値信号化し、記憶装置に記憶させた。酸素飽和度、脈拍数はパルスオキシメーターによる動脈血酸素飽和度、脈拍数を1Hzで記憶装置に記憶させた。無呼吸発作は目鼻気流、気管音、酸素飽和度、脈拍数のデータをモニター画面上に表示させて目鼻気流と気管音の測定データの信頼性を検査毎に確認した後で判定することとした。酸素飽和度低下発作は検者が酸素飽和度低下発作の設定(酸素飽和度の低下度、持続時間の閾値)を入力すれば酸素飽和度低下発作の数、持続時間、動脈血酸素飽和度の平均値、酸素飽和度90%以下の時間の割合を表示することにした。本測定機器を用いた睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング検査は簡便でかつ信頼性にも優れ、本測定機器の臨床での活用が期待される。
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[Publications] 岡部慎一,吉原晃,高橋敏明,滝島任,Ye Tun,黒沢一,菊池喜博,飛田渉,白土邦男: "在宅睡眠時呼吸モニター装置の改良" 臨床モニター. (in press).
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[Publications] WATARU HIDA: "New Strategies of screening and treatment for sleep agnea syndrome" Tohoku J.Exp.Med.186. 225-241 (1998)