1998 Fiscal Year Annual Research Report
トロポニンT遺伝子異常肥大型心筋症動物モデルの作製
Project/Area Number |
10557073
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
中田 真詩 久留米大学, 医学部, 講師 (70180304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 直樹 久留米大学, 医学部, 助手 (00299421)
岩見 元照 久留米大学, 医学部, 講師 (90203405)
西 宏文 久留米大学, 医学部, 講師 (60189248)
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Keywords | 肥大型心筋症 / トロポニンT / 遺伝子導入 / スキンドファイバー / βミオシン重鎖 |
Research Abstract |
肥大型心筋症は若年者の突然死の原因として重要な疾患で、病因の解明が望まれる疾患である。本症は種々の収縮蛋白遺伝子異常によるサルコメア病である。トロポニンT遺伝子異常群は、心筋βミオシン重鎖常群に比し、心筋肥厚は軽度で収縮力の低下を示す臨床的特徴が見られ、肥大型心筋症の遺伝的不均一性が存在する。各遺伝子異常による発症機序を解明するため、遺伝子異常トロポニンTの機能の検討とトロポニンT遺伝子異常動物モデルの作製を試みた。1)ヒトトロポニンT変異蛋白の作製とその機能の検討:肥大型心筋症の原因遺伝子として11種の変異トロポニンTが報告されている。ヒト心筋トロポニンTcDNAのクローニングを行い、現在までに報告されている4種類のトロポニンT変異遺伝子(Intron15の二つの変異に加え、新たに3種のPhe 110Ile,Glu244Asp,Arg278Cys)を作製し、変異トロポニンTの生理学的検討を行った。スキンドファイバーでのカルシウム感受性収縮および最大張力は,intron15、Phe110Ile、Glu244Asp、Arg278Cysではwild typeに比し、亢進または不変であった。この結果よりトロポニンT肥大型心筋症の肥大発症に関して,心筋レベルでの収縮力の低下による可能性は少ないと推測された.2)トロポニンT遺伝子異常肥大型心筋症動物モデルの作製およびその機能的検討:ヒトトロポニンT変異のうちIntron15変異、Phe 110Ile、Glu244Asp、Arg278Cysを作成した。同様に3'非翻訳領域の(5'AGATCTTTGGTGAAGGAGGCCA G3')をアンチセンスオリゴヌクレオチドプローブとしてRT-PCR法を用い、マウス心臓DNAライブラリーより全長トロポニンT遺伝子cDNAを抽出した。今後mutagenesis kitを用いて変異トロポニンTを作成し、発現ベクターに組み入れconstructを作成する。
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[Publications] 中田 真詩: "心筋炎の疫学、予後、自然歴" Heart View. 6. 86-92 (1998)
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[Publications] 中田 真詩: "肥大型心筋症研究の最近のあゆみ" 臨床成人病. 28. 559-565 (1998)
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[Publications] 中田 真詩: "高血圧性心臓病" 臨床と研究. 75. 2369-2373 (1998)
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[Publications] Nishi H: "Expression of proto-oncogene and gene mutation of sarcomeric protein in patients with hypertrophic cardiomyopathy" Circulatuion Research. 83. 594-601 (1998)
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[Publications] 西 宏文: "HCMの異常肥大のメカニズム" Heart View. 4. 467-470 (1998)
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[Publications] 中田真詩: "心筋トロポニンT遺伝子異常肥大型心筋症の発症機序に関する生理学的検討" 日本循環器学会誌. 62. 264 (1998)
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[Publications] 中田 真詩: "KEY WORD 1999-2000 高血圧" 先端医学社, 280 (1999)