1998 Fiscal Year Annual Research Report
一過性中大脳動脈閉塞後の神経細胞死におけるアポトーシス関連遺伝子の研究
Project/Area Number |
10557129
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
田渕 和雄 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (50116480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 啓介 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (80274588)
木原 俊一 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (30253610)
福山 幸三 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (60238516)
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Keywords | アポトーシス / 遅発性神経細胞死 / DNAfragmentation / TUNEL / Bcl-2 / Bcl-xL / Bax |
Research Abstract |
ラット4 vessels occulusion modelの海馬CA1領域の神経細胞死におけるDNA fragmentationの同定とBcl-2関連遺伝子産物の関与を検討した。 TUNEL(Terminal deoxynucleotidyl transferase-mediated dUTP-biotin nick end labeling)染色によりDNA fragmentationをきたしている神経細胞を同定した。Day1,2,4におけるTUNEL陽性細胞率はそれぞれ0.0,9.0,31.1%であった。Shamでは全く陽性細胞の出現は認められなかった。 免疫組織化学的検討ではCA1領域の神経細胞では経時的にBcl-2の減少とBcl-xlおよびBaxの増加が認められた。CA3領域の神経細胞ではBcl-2の発現の変化は無く、Bcl-xLは経時的に増加した。 一過性の全脳虚血により海馬CA1領域のみに遅発性神経細胞死をきしたが、これはアポトーシスによる機序が考えられた。虚血による神経細胞死の発生にはアポトーシス促進系(Bax)の出現と、アポトーシス抑制系(Bcl-2,Bcl-xl)の抑制が関与している可能性が示唆された。
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