1999 Fiscal Year Annual Research Report
短期免疫療法に適した遺伝子導入シュワン細胞を用いるハイブリット型人工神経の開発
Project/Area Number |
10557158
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
平田 仁 三重大学, 医学部・付属病院, 講師 (80173243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 裕 高研バイオサイエンス研究所, 研究所長 (90013812)
樋廻 博重 三重大学, 医学部, 教授 (60024642)
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Keywords | シュワン細胞 / 人工神経 / アポトーシス / 末梢神経再生 / アンチセンス |
Research Abstract |
軸索再生におけるシュワン細胞のアポートシスは神経成長因子(NGF)とその低親和性レセプターであるp75NTRの結合により細胞内cearmideレベルが上昇し、これにより転写因子NF-kBの活性化されもたらされることを明らかにしてきた。更に同じシグナルが低レベルで発現する際にはアポトーシスではなくシュワン細胞の分化を誘導し軸索再生に重要な役割を果たしていること、また、シュワン細胞のレスポンスはp75NTR発現レベルにより調整されていること、を明らかにした。以上の結果により人工神経に用いる同種シュワン細胞の分化、細胞死の制御は当初考えていた自殺遺伝子を導入するよりもこのシグナルのレベルを調整することで行う方が合目的であるとの結論に達した。そこで現在(1)p75NTR,NF-kBに対するアンチセンスを作成し、リポフェクションによりこれをシュワン細胞に導入し分化、細胞死への影響を調べる、(2)後根神経節exvivoモデルに対しこれらのアンチセンスを投与し軸索再生への影響を調べる、(3)後根神経節とシュワン細胞を3次元共培養しこれらアンチセンスの軸索再生と移植シュワン細胞への影響を調べる、という三つの実験を行った。詳細は論文作成であり避けたいがin vitroでは期待した結果が得られたことより今後はハイブリット型人工神経を移植したモデルにおいてin vivoでの検討を行う予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hitoshi Hirata,et al.,: "Differentiation and apoptosls without DNA fragmentation in cultured Schwann cells derived from Wallerian degenerated nerve"Apoptosis. 3. 353 (1999)
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[Publications] Hitoshi Hirata.et al.,: "Schwann cells can induce collateral sprouting from intact axons : An experimental study of end-to-side neurorrhaphy using a Y chamber model"Reconstructive Microsurgery. 15. 281-286 (1999)
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[Publications] 平田 仁 他: "培養シュワン細胞を組み込んだハイブリッド型人工神経の研究3次元培養を用いた検討"骨関節軟部組織移植研究会 移植. in press. (1999)
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[Publications] 平田 仁 他: "ワーラー変性におけるSchwann細胞のアポトーシス"日本整形外科学会雑誌. 73. S1472 (1999)
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[Publications] 平田 仁 他: "末梢神経損傷に対するマイクロサージェリーのコツ"Orthopeadics. 12. 39-45 (1999)
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[Publications] Hitoshi Hirata.et al.,: "Schwann cell tube formation in a silicone chamber model devoid of axonal regenretion and role of polyamines regnretion"Biogenic Amines. 14. 239-248 (1998)