1999 Fiscal Year Annual Research Report
吸啜運動の中枢リズム形成機構の解析-光学的測定法のin vitro実験系への導入
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10557162
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
片倉 伸郎 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 助手 (20185804)
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Keywords | マウス / 摘出脳幹標本 / リズム活動 / 舌下神経 / NMDA / 吸啜 |
Research Abstract |
実験にはCB57BL系マウス(生後0〜3日)を用いた。エーテル麻酔下で除脳後、脳幹を摘出し、95%O_2-5%CO_2で飽和した人口脳脊髄液で潅流した記録槽に移し、三叉神経運動根、顔面神経ならびに舌下神経からガラス吸引電極を用いて神経活動を記録した。同標本を用いて脳幹の切断実験と、活動に対応してニューロンに取り込まれる蛍光色素sulforhodamine101によるニューロン標識を行い、リズム形成機構の局在を検討し、我々が開発したin vitro標本に光学的測定法を応用することが可能か否かを検討した。その結果、(1)正中切断後もNMDA投与によって左右舌下神経からリズム活動が誘発されること、(2)三叉神経感覚核を含む脳幹外側部、孤束核を含む脳幹背側部の切断除去後もNMDA投与によって舌下神経からリズム活動が誘発されること、(3)橋-延髄境界部で脳幹を前頭断した後も、NMDA投与によって舌下神経にリズム活動が誘発されること、(4)NMDA投与によって、舌下神経にリズム活動を誘発した際に、sulforhodamine101で標識されたニューロンは巨大細胞性網様核を含む延髄腹内側部に多くみられることを見いだした。以上の所見は、NMDA投与によって誘発される吸啜様リズム舌下神経活動のリズム形成機構が延髄の内側部かつ腹側部に存在することを示している。さらに、これよりリズム吸啜様活動を舌下神経から観察するために最小限必要な神経細胞集団を含む脳幹ブロック標本が吻尾側方向に2000μm、背腹側方向に1200μm、側方に1500μmの大きさに含まれることが判明し、この標本が光学的測定法を用いた研究にも応用可能であることが示された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Katakura, N.: "Analysis of Impaired Sucking Responses of NMDA Receptor ε2 Subunit Mutant Mice in In Vitro Brainstem Preparations."Jpn. J. Physiol.. 49. in press (1999)
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[Publications] Nakamura, Y.: "Generation of rhythmical food ingestive activities of the trigeminal, facial, and hypoglossal motoneurons in in vitro CNS preparations isolated from rats and mice."J. Med. Dent. Sci.. 46. 63-73 (1999)
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[Publications] 中島美鈴: "吸啜リズム発生器の脳幹における分節状配列"口病誌. 66. 296 (1999)
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[Publications] Nakamura, Y.: "Generation of rhythmical food ingestive activities of the trigeminal, facial, and hypoglossal motoneurons in in vitro CNS preparations isolated from rats and mice."J. Med. Dent. Aci.. 46. 63-73 (1999)
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[Publications] 片倉伸郎: "摘出脳幹-脊髄標本による神経回路の同定"脳の科学. 22. 79-83 (2000)
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[Publications] Katakura,N.: "Symposium on Neurobiology of Mastication-From Molecular to Systems Approach"Elsevier Science B.V.,Amsterdam. 525 (1999)