1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10557173
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
藤井 彰 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70102564)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 裕子 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (50221594)
秋元 芳明 日本大学, 松戸歯学部, 助教授 (10147720)
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Keywords | 歯肉線維芽細胞 / 細胞内カルシウム / 細胞内pH / 合成抗炎症薬 / テニダップ / インドメタシン / メフェナム酸 / ジクロフェナクナトリウム |
Research Abstract |
インフォームドコンセントを得た患者の口腔外科的処置または生検時に得られた歯肉から,すでに報告された方法(Fujii et al.,1994,1995)を用いて組織培養によりoutgrowthした線維芽細胞を得,実験に供した。実験には継代歯肉線維芽細胞(5〜8代)を用いた。また以下の実験を行うために,細胞内イオンアナライザー(CAF-110,JASCO)を購入した。(1)細胞内カルシウムの動態に対する各種薬物の影響:tenidapと同じ種類の作用を示すと考えられる各種合成抗炎症薬の細胞内カルシウム動態に対する影響をすでに報告した方法(Fujii et al.,1994,1995)を用いて検討した。その結果,tenidap,indomethacin,mefenamic acidがthapsigarginによってひき起こされるカルシウム流入を抑制することが明らかになった(第72回日本薬理学会年会,1999)。(2)細胞内pH(pHi)変化に対する各種薬物の影響:pHi変化が細胞増殖と密接な関係を有すると考えられたので,各種薬物によるpHiについて検討した。pHi変化はBCECF-AM(3μM)/HEPES bufferを細胞内にloadし,常法により測定した。その結果,tenidap,histamine,diclofenac Naなどが一過性のpHiの低下をひき起こすことが認められた(第18回日本歯科薬物療法学会,1999;77^<th> General Session of IADR,1999)。(3)実験的歯肉肥厚に対する薬物療法:上述のtenidapと類似の作用を示す薬物を用いて,薬物を局所的に投与し,実験的歯肉肥厚に対する薬物の効果を,前実験として検討した。その結果,tenidapはnifedipineによってひき起こされた歯肉肥厚を抑制する傾向が認められた。
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