1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10557176
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安永 哲也 大阪大学, 歯学部, 助手 (70182342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今里 聡 大阪大学, 歯学部, 助手 (80243244)
竹重 文雄 大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60206969)
恵比須 繁之 大阪大学, 歯学部, 教授 (50116000)
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Keywords | 感染防止 / 交叉感染 / エアータービン / 在宅診療用ユニット / ハンドピース |
Research Abstract |
在宅診療用ユニット給水系の細菌汚染の測定を行った。まず,ハンドピース汚染モデル実験系を用いて,エアータービンハンドピースを汚染させ,ハンドピースや在宅診療用ユニット内部への汚染波及の状況を調べた。 ハンドピース汚染後,再作動時には診療室と同様に細菌の放出が認められた。ホースの給水管内や給水タンク中には細菌の侵入は認められなかった。給気管と排気管に生理食塩水を通過させて調べると,給気管には少量,排気管には多量の細菌の侵入は認められた。 現在口腔内に使用されている抗微生物性薬剤を調べ,在宅診療用ユニットの給水系に添加の可能性を検討したが,ポピドンヨードは表面着色と金属の錆の問題があり,塩化ベンザルコニウムは芽胞やウイルスには無効であることや結晶化する問題があり,適している薬剤は認められなかった。そこで,手指の消毒に有効である食塩水を電気分解して得られる電解水について検討した。その電解水のなかで,殺菌力が強くpH値が中性のため金属腐蝕性が弱いハイクロソフト水のユニット給水系への利用を検討した。まず,ハイクロソフト水の実験供試菌株に対する殺菌効果を確認した。次に,ハイクロソフト水を在宅診療用ユニットに給水し,エアータービンの回転数や注水量を測定した。エアータービンの回転数に変化はなく,注水量にも変化は認められなかった。使用後直ちに蒸留水で洗浄しているが,給水管の材質は塩素による腐食の可能性があり長期使用での観察が必要であると思われる。
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