1999 Fiscal Year Annual Research Report
口蓋腺唾液分泌量の定量的測定法の開発とその臨床応用
Project/Area Number |
10557182
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
稲井 哲司 東北大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60193538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
許 重人 東北大学, 歯学部・附属病院, 講師 (10225089)
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Keywords | 口蓋腺唾液 / 唾液分泌量 / ヨウ素・デンプン反応 / 定量的測定法 / 面積測定法 |
Research Abstract |
唾液は、咀嚼・嚥下・発音・消化などに関与し、重要な役割を担っている。近年、高齢化社会に伴い、この唾液分泌に異状をきたす高齢患者がしばしば認められ、分泌機能を的確に把握する必要が高まってきた。しかし、唾液分泌を的確に測定することは困難であり、特に分泌量が少ない小唾液腺については、現在においてもその定量的測定法は確立されていない。そこで本研究は、義歯の維持力とも強く関係する小唾液腺・口蓋腺について、その分泌量の定量的測定法の確立を目的とした。 著者らは、口蓋腺唾液分泌量が耳下腺などの大唾液腺と比較して微少であること、またその分布も広範囲に及ぶことが皮膚の発汗と類似することに着目し、ヨウ素・デンプン反応を利用した微量の発汗検査方法である和田・高垣法を口蓋腺唾液分泌量の測定に応用した。本研究では、唾液分泌機能に異状の認められない健常有歯顎者を被験者とし、その安静状態における口蓋腺唾液分泌量の測定から、最も再現性の高い術式および条件設定を追求した、その結果、(1)口蓋床の作製法(リリーフ厚み、圧接域の設定)、(2)濾紙の成形法(濾紙の厚み・範囲・種類の設定:whatman定性濾紙NO.1)、(3)試薬の塗布法(試薬の濃度・塗布法の設定:3%ヨード無水アルコール溶液・15分乾燥、デンプン25g・ひまし油75ml・10分乾燥)、(4)唾液分泌量測定法(測定手順・時間の設定:15〜30sec)、(5)発色面積の測定法(解析法の確立:スキャナー取り込み・photoshop画像処理・画像計測ソフトPi)、(1)から(5)までのそれぞれの測定過程における条件設定が完了した。測定値のばらつきおよび再現性の分析から、本方法が、十分臨床応用可能な口蓋腺唾液分泌量の測定法であることが推察された。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 稲井哲司: "顎裂骨移植部にOsseointegrated Implantを応用した唇顎口蓋裂患者の補綴治療"補綴誌. 44.103. 発売予定 (2000)
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[Publications] 稲井哲司、渡辺誠、他: "口唇・口蓋裂患者の顎裂骨移植部に応用したOsseointegrated Implantの臨床評価"顎顔面補綴誌. 23. 発売予定 (2000)
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[Publications] 稲井哲司、鹿沼晶夫: "部分床義歯の動揺抑制機構"補綴誌. 43. 392-398 (1999)
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[Publications] 坪井明人、稲井哲司他: "天然歯の歯顎および歯肉形態の角度分析"補綴誌. 43.101. 202 (1999)
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[Publications] 坪井明人、稲井哲司他: "Bio Imaging:第7回インプラントと顎口腔機能"歯科技工. 27. 782-789 (1999)
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[Publications] M.Watanabe et al.: "Possible Insolvement of Histamine in Muscular Fatigve in Temporomandibular Disorders: Animal and Human Studies"J Dent Res. 78. 769-775 (1999)
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[Publications] 坪井明人、稲井哲司他: "健康科学における歯科補綴学-21世紀に目指すもの-"日本補綴歯科学会. 383 (1999)