1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10557216
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 祐次 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (20127228)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶山 康一 アドモンスサイエンス(株), 社長(研究
富山 徹夫 名古屋大学, 理学研究科, 助手 (20155576)
吉田 卓也 大阪大学, 薬学研究科, 助手 (00294116)
|
Keywords | 蛋白質-蛋白質の相互作用 / 示差熱測定 / 密度測定 / 偏比容 |
Research Abstract |
本年度は研究計画に記載した事項のうち以下の項目について研究を完了した。購入した振動型密虚計は0〜90℃の温度範囲内で,目的とした2×10^<-6>の精度での密度測定が可能であったが、温度変化させて精度よく密度測定を行うためにコンピュータによりオンライン化した。この装置を用いてコラーゲンモデル元物質や種々の蛋白質について熱変性に伴ら偏比容の変化の測定を行った。その結果、現在まで報告されている事例とは異なり、変性に伴い偏比容の値が大きく変化するといろことを見出した。偏比容の変化は蛋白質の体積や表面積の,変化に対応しているので、溶液中で相互作用する系についても相互作用する際の偏比容変化を観測することにより多くの知見を得られると考えられる。そこで現在、計画書に記載したような相互作用系についてもこの密度計を用いて解離会合に伴う偏比容の変化を測定しており、密測定から搏られる情報と示差走査型熱量計や滴定型熱量計から得ら庇る情報とを比較することにより、蛋白質-蛋白質相互作用や蛋白質-リガンドの相互作用についての知見を得る研究を進行中である。 更に本年度までにカルモジュリン-カルデスモンなど本研究室で取り扱っている相互作用系については、超遠心法などを用いて化学量論や平衡定数の決定を行う一方で、NMR法を用いて分子レベルでの相互作用の解明してきた。来年度は密度測定に加え、圧縮率の測定等の溶液中で相互作用が観測できる手法の更なる改良と装置の開発を行うと共に、NMR法を用いてその相互作用についての分子レベルでの解明を試みる。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Uchiyama,S.: "Measurement of Thermodynamic Quantities in the Heating-Rate Dependent Thermal Transitions of Sequenced Polytripeptides." Chem.Phys.Lett.281. 92-96 (1997)
-
[Publications] Kai,T.: "NMR Observation of Ttwo States of Triple Helix in the Thermal Transition of(Pro-Pro-Gly)10." Chem.Phys.Lett.281. 86-91 (1997)
-
[Publications] Hasegawa,J.: "Solution Structure of Thermostable Cytochrome c-552 from Hydrogenobacter thermophilus Determined by ^1H-NMR Spectroscopy." Biochemistry. 37. 9641-9649 (1998)
-
[Publications] Tamaoki,H.: "Folding Motifs Induced and Stabilized by Distinct Cystine Frameworks." Protein Engineering. 11. 649-659 (1998)
-
[Publications] Ogawa,K.: "Conformation analysis of eel Calcitonin Comparison with the Conformation of Elcatonin." Eur.J.Biochem. 257. 331-336 (1998)