1998 Fiscal Year Annual Research Report
バイオイメージングを目的とした新規一酸化窒素検出法の開発と生体系への応用
Project/Area Number |
10557243
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長野 哲雄 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (20111552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 恒彦 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (50173159)
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Keywords | 一酸化窒素 / バイオイメージング / 蛍光 / プローブ / 内皮細胞 / マクロファージ / 一酸化窒素合成酵素 / NO |
Research Abstract |
仮に,生体の組織あるいは培養細胞から酵素,受容体,セカンドメッセンジャーなどの機能性物質の作用発現を時々刻々の変化に対応して視覚的に捉えることができれば,生理機能解析の観点から非常に有意義であることは疑いない. 本研究は,生体物質をバイオイメージングとして捉える機能性蛍光プローブの開発を目的として行われたもので,具体的には1998年度のノーベル賞(医学生理学)の授賞対象となった生理活性種である一酸化窒素(NO)の蛍光プローブの開発に成功したものである.開発に際しては,NOの反応性に着目してこれを捉えるプローブを種々分子設計し,それらを一合成および評価した.今回開発に成功したプローブはジアミノフルオレセイン骨格を有するDAF化合物群であるが,DAF化合物の中でも更に感度の向上とpHと光に対する安定性を増したプローブの創製を目指し,その結果新規のNO蛍光プローブであるDAF-7M2を創出したものである.DAF-7M2は従来のプローブに比べ,感度で1.5倍,pH4.0の酸性領域まで蛍光強度が変化しない等の優れた特性を有している. NOは循環器系,免疫系,神経系など多様な領域において情報伝達物質として機能していることが報告されつつある.特に神経系においては記憶や学習などの高次の生理作用を担っているが示唆されその機能が注目されている.このNOを生体組織からリアルタイムで捉えることができる蛍光プローブの開発に成功した事は非常に意義あることであり,特に21世紀の科学といわれる脳研究において強力な武器となるであろう.
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Hirotatsu Kojima: "Detection and Imaging of Nitric Oxide with Novel Fluorescent Indicatiors : Diaminofluoresceins" Analytical Chemistry. 70. 2446-2453 (1998)
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[Publications] Naoki Nakatsubo: "Detection of Nitric Oxide from Bovine Aortic Endothelial Cells with New Fluorescence Indicators: Diaminofluoresceins" FEBS Letters. 427. 263-266 (1998)
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[Publications] Naoki Nakatsubo: "Improvement of Nitric Oxide Detection Method Using 2,3-Diaminonaphthalene and Its Application to Evaluation of Novel Nitric Oxide Synthase Inhibitors" Biol.Pharm.Bull.21. 1247-1250 (1998)
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[Publications] Hirotatsu Kojima: "Direct Evidence of Nitric Oxide Production in Rat Hippocampus Using a New Fluorescent Indicator: DAF-2DA" Neuroreport. 9. 3345-3348 (1998)
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[Publications] M.Kakoki: "Effects of Hypertension,Diabetes Mellitus and Hypercholesterolemia on Endothelin Type B Receptor-mediated Nitric Oxide Release from Rat Kidney" Circulation. (in press).
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[Publications] Hiroshi Hayakawa: "Role of Nitric Oxide-cGMP Pathway in Adrenonedullin-induced Vasedilaction in Rat" Hyperteusion. (in press).
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[Publications] 長野哲雄: "季刊化学総説有機超原子価化合物(分担執筆)" 日本化学会, 272 (1998)
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[Publications] 小島宏建: "実験医学(分担執筆)" 羊土社(印刷中),