1998 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノムDNA情報が不要となる血液中の微量mRNAを用いた迅速遺伝子解析法の開発
Project/Area Number |
10557250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
巽 圭太 大阪大学, 医学部, 講師 (00222109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松原 秀介 東洋紡績, 敦賀バイオ研究所, 研究員
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Keywords | 遺伝子解析法 / mRNA / cDNA |
Research Abstract |
本年度は十分量の組織よりどの程度のことが出来るかを調べた。 1. 高感度PCRの条件検討 PCRは甲状腺で特異的に発現しているヨード輸送蛋白cDNAで試行した。クローン化されたヨード輸送蛋白cDNAを鋳型にして、KOD DNAポリメラーゼを用いて、プライマーの組み合わせ、増幅温度条件、緩衝液の組成を調整して、一回のPCRで十分に増幅できるプライマーの組み合わせ、増幅温度条件、緩衝液の組成を見つけることが出来た。 2. RNA抽出とcDNA合成 質の良いRNAを得るために、培養リンパ球より市販のRNA抽出用の試薬を用いてRNAを抽出し、変性ゲルに流して染色パターンよりRNAの質を確認した。逆転写はMMLV由来のRNaseH(一)の逆転写酵素を用いて行った。基本的なcDNAの質はどんな組織でも発現しているβアクチンのプライマーを用いて、RT-PCRにより増幅されることで確認した。 3. 非特異的な組織でのRT-PCRの試行 2.で得られたcDNAを用いて、1.の条件でヨード輸送蛋白PCRcDNAを増幅し、ヨード輸送蛋白遺伝子にとっては非特異的な組織である培養リンパ球でヨード輸送蛋白cDNAが増幅できることを確認した。 以上のようにして、本年度はヨード輸送蛋白cDNAを例にして非特異的な組織である培養リンパ球よりプライマーの組み合わせ、増幅温度条件、緩衝液の組成を適切にすることにより一回のPCRで十分に増幅できることが出来た。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Fujiwara,H: "Recurrent T354P mutation of the Na^+/I^- symporter in patients with iodide transport defect" J.Clin.Endocrinol.Metab.83. 2940-2943 (1998)
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[Publications] Tatsumi,K: "Genetic basis of congenital hypothyroidism:abnormalities in the TSHβ gene,the PIT1 gene,and the NIS gene" Clin.Chem.Lab.Med.36. 659-662 (1998)