1999 Fiscal Year Annual Research Report
退光性の高い分散及び反応染料の化学構造と耐光性に関する研究
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10558005
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Research Institution | Otsuma Women's University Junior College Division |
Principal Investigator |
岡田 安代 大妻女子大学短期大学部, 家政学部, 教授 (90118729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姫野 清 ダイスタージャパン株式会社, 研究所, 所長
森田 全三 東京農工大学, 名誉教授 (50016408)
渡辺 亜紀 大妻女子大学短期大学部, 家政学部, 助手
桧原 利夫 ダイスタージャパン株式会社テクニカルサービスラボラトリー, 所長
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Keywords | 半経験的分子軌道法 / 酸化退色 / トリフェノジオキサジン染料 / 一重項酸素 / 次亜塩素酸塩 / 置換基効果 / 反応染料 / アルカリ加水分解 |
Research Abstract |
酸化退色を非常に受けやすいアミノピラゾリン系アゾ染料の一重項酸素との反応を半経験的分子軌道法(MOPAC/PM3)によって検討した。アゾ型、ヒドラゾン型に無関係に、この染料は極めて一重項酸素と反応しやすいことをMO法で示すことができた。また、酸化退色はヒドラゾン型から生ずると説明されてきたが、アゾ型からも酸化退色が起り、別のルートを経由して、同じ最終生成物を与えることを示した。 ロイヤルブルーのトリフェノジオキサジン染料と一重項酸素との反応をMOPAC/PM3法によって検討した。7-位の窒素が最も反応性に富み1,2-付加を経たパーエポキシドの生成が最も生じやすいことなどが推定できる。Rose Bengalを用いた水溶液中における光増感退色や次亜塩素酸塩による酸化反応では置換基による差異が観察されるが、真空中のMO計算では置換基効果が大きくないことも分かった。 ビニルスルホン系3種の反応染料のセロビオースヘの付加物の結合位置の違いによる安定性の差異を半経験的分子軌道MOPAC法により真空中で計算した。染料の母体構造によって結合物の安定性が異なり、以前の研究で明らかになっていた染料の母体構造による繊維-染料間結合のアルカリ加水分解挙動が説明できることを推測した。C.I.Reactive Blue19は特定位置付加物が安定であり、C.I.Reactive Orange16は数種の特定安定位置付加物があり、C.I.Reactive Yellow17は反応位置による安定性の差異が少ないことなどが分かった。この結果からYellow17の加水分解の初期速度が特に大きいことなどを良く説明できることが分かった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Z.Morita,Shinya Hada: "A Semiempirical Molecular Orbital Study on the Reaction of an Aminopyrazolinyl Azo Dye with Singlet Molecular Oxygen"Dyes and Pigments. 41. 1-10 (1999)
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[Publications] T.Hihara,K.Himeno: "New Brilliant Thiophene Azo Blue Disperse Dye with Excellent Fastness"18^<th>IFATCC Congress in Copenhagen,8-10 September. Proceeding. 180 (1999)
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[Publications] T.Hihara,Y.Okada,and Z.Morita: "Reaction of Triphenodioxazine Dyes on Cellulose and Singlet Molecular Oxygen"18^<th>IFATCC Congress in Copenhagen,8-10 September. Proceeding. 185 (1999)
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[Publications] Z.Morita,S.Sakamoto,and H.Maeda: "Molecular Modeling of the Cellulose-Vinylsulfonyl Reactive Dye System"18^<th>IFATCC Congress in Copenhagen,8-10 September. Proceeding. 208 (1999)
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[Publications] T.Nina,K.Himeno,and T.Hihara: "1-Step Printing and Continuous Dyeing of PET/Cellulose Blends using Reactive Disperse Dyes"Advances in Colour Science and Technology. 2・3. 177-190 (1999)