1998 Fiscal Year Annual Research Report
感性・生体情報によるマルチメディア学習の評価手法開発と学習効果に関する研究
Project/Area Number |
10558020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中山 実 東京工業大学, 教育工学開発センター, 助教授 (40221460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青柳 貴洋 東京工業大学, 工学部, 助手 (10302944)
室田 真男 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (30222342)
西方 敦博 東京工業大学, 教育工学開発センター, 助教授 (60260535)
清水 康敬 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (10016561)
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Keywords | 瞳孔面積 / 興味 / 瞬目 / 番組評価 / ニューラルネットワーク / 皮膚温度 / 感性情報 / 生体情報 |
Research Abstract |
本研究では、マルチメディア学習環境における、学習者の表情などの感性情報や眼球運動などの生体情報を計測できるシステムを製作し、学習行動の評価分析方法を開発する。さらに、学習におけるシステム環境の問題点や認知不可について検討し、学習者の支援を行う方法についても検討することを目的としている。 本年度は、以下の3つの内容を検討した。 (1) 瞳孔面積による興味印象の評価手法の開発:提示映像に対する興味関心に対応して、瞳孔面積が変化することから、映像内容に対する瞳孔面積を計測した。視聴者の興味度合いも同時に連続的に測定し、両者には相関関係があることを明らかにした。また、映像内容はショットカットの単位に分割して評価したほうが、関係が顕著になることを示した。さらに、瞳孔面積は、「力量」の因子に対応する印象によって変化していることがわかった。 (2) 瞳孔面積計測における瞬目の除去と復元手法の開発:瞳孔面積の計測中に、瞬目が起こると、瞳孔面積値が急変することから、この部分を取り除く必要があった。そこで、ニューラルネットワークモデルによって、瞬目復元のモデルを構成し、これによって、瞬目時の瞳孔面積値を推定補完する手法を開発した。これによって、瞬目による欠損を無くし、連続的な瞳孔面積変化を得た。 (3) 鼻部皮膚温度による学習活動の評価:学習課題時の活動を評価するために、サーモグラフィーによって、鼻部の温度を計測した。その結果、学習活動時には鼻部温度は、安静時よりも有意に低下することと、温度低下量と学習成績の間に相関関係があることを明らかにした。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 村井真樹・中山実・清水康敬: "テレビ番組視聴時の瞳孔面積と画像内容への興味・印象との関連" 映像情報メディア学会誌. 52. 1748-1753 (1998)
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[Publications] 中山実・椎野貴博・清水康敬: "課題解決時の鼻部温度変化と課題正当率との関連" 電子情報通信学会論文誌. Vol.J18-D-II. 1452-1454 (1998)
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[Publications] 中山実・野村和典・清水康敬: "電磁環境問題に対応するインターネット学習システムの思索と評価に対する一考案" 日本教育工学会論文誌. 22. 41-44 (1998)
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[Publications] 村井真樹・中山実・清水康敬: "テレビ番組視聴時の瞳孔面積変化と主観評価の相関について" 電子情報通信学会技術報告. ET98-32. 7-14 (1998)
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[Publications] 中山実・清水康敬: "瞳孔面積の平滑化と瞬目復元のテレビ番組評価への適用" 電子情報通信学会技術報告. ET98-50. 33-40 (1998)
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[Publications] 中山実・清水康敬: "瞳孔面積の平滑化と瞬目復元のテレビ番組評価への試用" 電子情報通信学会総合大会. D-15-12. 248-248 (1998)
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[Publications] 荒川裕文・中山実・清水康敬: "数字系列記憶課題における脳波の独立成分解析による一検討" 電子情報通信学会総合大会. D-15-44. 280-280 (1998)