1999 Fiscal Year Annual Research Report
「数式を含む文書の自動読み上げシステムの実用化に関する研究」
Project/Area Number |
10558025
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Research Institution | Nihon University Junior College |
Principal Investigator |
山口 雄仁 日本大学短期大学部, 講師 (00182428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 哲也 障害者職業総合センター, 研究員
岡田 伸一 障害者職業総合センター, 主任研究員
鈴木 昌和 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (20112302)
川根 深 日本大学短期大学部, 助手 (90234088)
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Keywords | 数学教育 / OCR / 教育工学 / 視覚障害 / アクセシビリティー / TeX / 福祉工学 / 音声 |
Research Abstract |
本研究を構成する 1.数式を含む文書の光学的文字認識(OCR)システムの開発と2.OCRされた文書の日本語による自動読み上げシステムの開発について平成11年度は, 1.では英文数学書からの数式切りだし,文字の誤認識や印刷書体の違いに強い数式認識手法を重点的に研究した。 (1)記号の配置や基本英単語の辞書を用いてヒューリスティックな手法で,どの程度まで分離できるかについて調査的な研究を行った。 (2)数式認識のこれまでの手法は印刷の書体に依存するものであったため,この点を改善することと,記号の誤認識が全体の数式認識に与える影響の少ない手法を開発した。 (3)数学記号認識に用いる学習データの系統的な採集を行い,昨年度試作した数学記号認識エンジンの精度向上を計った。 2.では,昨年度試作した日本語による数式読み上げシステムの改良及び評価を重点的に行った。 (1)同システムをより汎用なものにするため,市販エディターに容易にインストール可能な音声出力用マクロの形に改めた。 (2)数学の専門教育を受けた視覚障害者数名に依頼し,上記音声マクロの操作環境や個々の具体的読み上げ法などについて評価意見を求めた。またそれに基づき,いくつか改良を行った。これは来年度予定しているより広範な評価実験の準備となるものである。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 能隅進一,福田亮治,玉利文和,鈴木昌和: "絞り込み方による数式文字認識とその日本語/数式領域切り出しへの応用"電子情報通信学会論文誌 D-11 Vol.j83-DII.. No.3(掲載予定). (2000)
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[Publications] 江藤裕子,福田亮治,鈴木昌和: "最小コスト全域探索を用いたオンライン数式構文認識"電子情報通信学会技術研究報告. PRMU 99-236. 37-43 (2000)
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[Publications] 岡村博文,金堀利洋,鈴木昌和: "汎用入出力付き数式エディタ開発"情報処理学会,第60回全国大会. (掲載予定). (2000)
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[Publications] 山口雄仁,川根深: "日本語による数式自動読み上げシステムの原型的モデル"日本特殊教育学会第37回,大会発表論文集. 視覚障害部門. 1-3 (1999)