1999 Fiscal Year Annual Research Report
脱温暖化ガスに向けての高活性有機系粉末吸着剤利用流動層型吸着式熱回収機器の展開
Project/Area Number |
10558073
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
稲葉 英男 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40133805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春木 直人 岡山大学, 工学部, 助手 (10311797)
堀部 明彦 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (50229241)
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Keywords | 吸着 / 脱着 / 有機系吸着剤 / 流動層 / 粉末 / 吸着熱 / 水蒸気 / 熱伝達 |
Research Abstract |
本研究は、有機系繊維状吸着剤を改質した高性能有機系粉末状吸着剤を用いた低温熱エネルギー回収型熱源機器の開発へ向けて、吸着剤材料性能の向上、熱伝達及び物質伝達促進に関する学術研究と実用機器展開に向けての基礎研究を行うものである。 有機系粉末状吸着剤の効率的利用には、その吸着剤を流動層化し、熱・物質伝達の促進から水蒸気の吸着剤での吸・脱着性能の飛躍的向上が図れる。本実験では、有機系粉末状吸着剤を試作の矩形型熱交換器に充填し、熱交換器下部に設けたフィルターを介してブロワーから湿り空気を流入させ、水平配置した円筒伝熱面に粉末状吸着剤を流動層化した。そして恒温槽から温度制御された円筒内の熱媒体との熱交換量の促進効果と吸着剤の吸着量の増大効果の検討は、流動した吸着剤の一部を外部へ抽出して精密質量計にて計測することにより評価した。さらに、粉末吸着剤の円筒伝熱面周囲の流動挙動は、高速ビデオ装置にて可視観測し、最適な流動条件を把握した。粉末状吸着剤の流動層化に伴う流動エネルギーは、微差圧計による流動層の圧力差と気体流量計の流量からもとめ、投入エネルギーとに対する吸着エネルギーの関連を算定した。最終的に得られた実験データから、熱・物質伝達率及び吸着量に関する無次元整理式の提案を行った。得られた結果から、この種の有機系粉末状吸着剤充填流動層型低温熱エネルギー回収機器の開発に向けての有用な基礎資料を提供することが出来た。
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Research Products
(2 results)