1998 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーによる原子力施設の表面技術の実用化に関する研究
Project/Area Number |
10558080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Institute for Laser Technology |
Principal Investigator |
古河 裕之 (財)レーザー技術総合研究所, 理論・シミュレーショングループ, 研究員 (70222271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海野 英夫 (株)アトックス, 技術開発部, 技師
坂岸 光二 (株)アトックス, 技術開発部, 主任技師
今崎 一夫 (財)レーザー技術総合研究所, レーザービーム伝送プロジェクト, 主任研究員 (40115994)
内田 成明 (財)レーザー技術総合研究所, レーザービーム伝送プロジェクト, 主任研究員 (20260177)
藤田 雅之 (財)レーザー技術総合研究所, レーザー環境応用計測研究チーム, 主任研究員 (30260178)
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Keywords | レーザー / 表面除染 / シミュレーション / 酸化皮膜 / SUS304 / ファイバー / プラズマ |
Research Abstract |
SUS304の表面に1μml酌室の厚さの酸化被膜を付着した試料に関し、レーザー除染実験とシミュレーションが良い一致を示した。またSUS304の表面に5μmの亜鉛メッキを施した試料に関し、実験とシミュレーションが良い一致を示すことを確認し、酸化被膜の膜厚が5μm〜100μmの場合のレーザー除染効率等について、シミュレーションにより評価した。その結果、ある一定の膜厚をこえると、除去に必要なレーザーフルエンスの傾向が異なってくることがわかった。用いたレーザーNd:YAGモードロックレーザーで、波長は1064nm、ミクロパルス幅20ps、ミクロパルス間隔11.2ns、マクロパルス幅10μsである。また、レーザーによる酸化被膜等の除染実験とシミュレーションの比較検討を行い、パルス幅等による除染の差違を明らかにした。 レーザーアブレーションの際には、プラズマの効果が重要となってくる。本年度は、プラズマによるレーザー光の吸収の効果を取り入れたコードを開発した。今後、プラズマの発生過程からその運動までを正確に取り入れたコードの開発も行う。除染ヘッドの設計には、蒸発した粒子の大きさ、速度等の評価が必要であり、その効果を含んだ新しいシミュレーションコードの開発も現在進行中である。ファイバー中の高出力レーザー光の伝送、集光実験も現在進行中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 古河裕之、今崎一夫、他: "レーザー除染における酸化皮膜の膜厚の効果" 日本原子力学会1998年秋の大会要旨集. 657-657 (1998)
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[Publications] 古河裕之、今崎一夫、他: "レーザー表面除染の研究(II)シミュレーション" レーザー学会第259回研究会報告書. 23-27 (1999)
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[Publications] 古河裕之、今崎一夫、他: "酸化皮膜の膜厚が数十ミクロンの場合のレーザー除染効率等の評価" 日本原子力学会1999年春の年会要旨集. 628-628 (1999)