1999 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーによる原子力施設の表面除染技術の実用化に関する研究
Project/Area Number |
10558080
|
Research Institution | Institute for Laser Technology |
Principal Investigator |
古河 裕之 財団法人 レーザー技術総合研究所, 理論・シミュレーショングループ, 研究員 (70222271)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今崎 一夫 財団法人 レーザー技術総合研究所, レーザープロセス研究チーム, 主任研究員 (40115994)
内田 茂明 財団法人 レーザー技術総合研究所, レーザービーム伝送プロジェクト, 主任研究員 (20260177)
藤田 雅之 財団法人 レーザー技術総合研究所, レーザー環境応用計測研究チーム, 主任研究員 (30260178)
海野 英雄 株式会社 アトックス, 技術開発部, 技師
坂岸 光二 株式会社 アトックス, 技術開発部, 主任技師
|
Keywords | レーザー / 表面除染 / シミュレーション / 放射性物質 / ファイバー / プラズマ |
Research Abstract |
本研究は、原子力施設内の汚染物質表面にレーザーを照射し、表面に付着した放射性物質のみを融解、蒸発し除去するレーザーアブレーション除染技術を実用化することを目的としている。そのためのレーザーのパルス幅、波長、強度等の最適化を、実験及びシミュレーションにより行ってきた。 レーザーアブレーション除染技術の実用化のためには、(1)レーザーアブレーションによる除染性能の確定、(2)飛散物質の回収技術の確立、(3)高出力レーザーの長距離伝送技術の確立、の3点が重要である。融解、蒸発の効果も取り入れ、熱伝導方程式を解いて温度分布を決定し、厚み方向のみの1次元のシミュレーションを行い、実験と比較することにより、除染性能の確定を行った。また、飛散物質の回収に関する基礎実験を行い、蒸発した粒子が大気中を数cm飛散する際に凝縮し、1〜10μmの粒径になっていることを見い出した。ファイバー中の高出力レーザー光の伝送、集光実験も現在進行中である。 本年度半ばまでは、ミクロパルス幅が20psのモードロックレーザーを用いて実験を行っていたが、ファイバー中の高出力レーザー光の伝送の際に、ミクロパルス幅が100psのモードロックレーザーの方が伝送効率が高いことが分り、本年度後半からは、ミクロパルス幅が100psのモードロックレーザーを用いた実験を行っている。プラズマの発生過程からその運動までを正確に取り入れたコードの開発中である。
|