1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10558103
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
江崎 信芳 京都大学, 化学研究所, 教授 (50135597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北畠 千嗣 ユニチカ(株), 中央研究所, 基盤技術研究部長
吉村 徹 京都大学, 化学研究所, 助教授 (70182821)
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Keywords | DL-2-ハロ酸デハロゲナーゼ / 2-ハロ酸アミド / ^<18>O取り込み実験 / 質量分析 / 結晶構造解析 |
Research Abstract |
Pseudomonas putida PP3由来のDL-2-ハロ酸デハロゲナーゼの諸性質を明らかにするとともに反応機構を解析した。本酵素は種々の2-ハロ酸のみならず、2-クロロプロピオンアミドや2-プロモプロピオンアミドの脱ハロゲン反応をも触媒した。これらの酵素反応生成物が乳酸アミドであることをNMRで確認し、本酵素が直接、2-ハロ酸アミドに作用することを示した。H_2^<18>O中でのシングルターンオーバー酵素反応において、^<18>Oが生成物に取り込まれることを質量分析によって明らかにし、本酵素反応では溶媒の水分子が直接基質を求核攻撃することによって脱ハロゲン反応が進行することを示した。このことは、H_2^<18>O中でマルチプルターンオーバー酵素反応を行った際に、酵素分子に^<18>Oが取り込まれないことからも確認された。さらにPseudomonas sp.YL由来のL-2-ハロ酸デハロゲナーゼの反応機構についても検討を加えた。本酵素反応では、その第一段階でAsp10が基質のα-炭素を求核攻撃してハライドイオンが脱離するとともに酵素と基質からなるエステル中間体が生成し、次いで、これが加水分解されて2-ヒトロキシ酸が生成するとともにAsp10が再生する。野生型酵素の結晶を基質L-2-クロロプロピオン酸にソークすることによって、生成物D-乳酸と酵素との複合体の結晶構造解析を行った。その結果、Asp10の側鎖がAsp180の側鎖と水素結合していることが明らかとなった。このことは、エステル中間体の加水分解を行う水分子がAspl80によって活性化されていることを示唆している。また、基質のアルキル基が疎水性ポケットで認識ざれ、結合安定化されることが判明し、この部位の改変で、本酵素の基質特異性を改変できるものと考えられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Ji-Quan Liu et al.: "Reaction mechanism of fluoroacetate dehalogenase from Moraxella sp.B." Journal of Biological Chemistry. 273・47. 30897-30902 (1998)
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[Publications] Yong-Fu Li et al.: "X-ray structure of a reaction intermediate of L-2-haloacid dehalogenase with L-2-chloropropionamide." Journal of Biochemistry(Tokyo). 124・1. 20-22 (1998)
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[Publications] Yong-Fu Li et al.: "Crystal structures of reaction intermediates of L-2-haloacid dehalogenase and implications for the reaction mechanism." Journal of Biological Chemistry. 273・24. 15035-15044 (1998)