2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10558130
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
松浦 弘幸 政策研究大学院大学, 政策研究プロジェクトセンター, 助教授 (30262116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 正博 産業医科大学, 医学部, 助教授 (70141744)
井街 宏 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10010076)
藤正 巌 政策研究大学院大学, 大学院・政策研究科, 教授 (30010028)
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Keywords | 神経細胞 / 熱ノイズ / イオンチャンネル / 小角X線回折 / 閾値 / 確率共鳴 |
Research Abstract |
1.神経細胞の確率共鳴 神経細胞に電気的ノイズを乗せることで,ナトリウムやカリウムのイオンチャンネルが開き,細胞膜のコンダクタンスが変化することが示された.これは,神経興奮を記述する式にノイズを乗せることにより,摂動法を用いることで近似的な解析解が得られた.この解は,熱ノイズとイオンチャンネルが確率共鳴を起こし神経細胞膜のコンダクタンスが陽に変化する様子を表していた.この原理を利用することで,閾値以下の刺激で神経細胞を興奮させることが可能となる. 2.材料の開発 分子レベルから材料を開発し,評価する必要が生じた.このために,小角X回折実験と分子構造計算をおこなった.これにより,互いに絡み合った高分子鎖が振動や荷重により結び目がほどけて行く可能性が示唆された.さらに,セグメントポリウレタンを用いた実験・数値計算では,分子的な疲労はジメチルシロキサンのシリコンイオンが原子電荷が大きく影響を与えていることが疑われた.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Matsuura H,Nakano M,Liu LG.: "A Sliding Model of Acten Myosin System based on Nyquist Theorem"Proc.of IEEE_EMBS Asia-Pacific Conference on Biomedical Engineering. ISBN7-5062-4828-X. 377-378 (2000)
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[Publications] Matsuura H,Nakano M: "Dynamics of Nanomachine and Stochastic Resonance"Information. 3(2). 203-230 (2000)
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[Publications] Matsuura H,Nakano M: "Thermal Noise and Stochastic Dynamics of Nanosystem"AIP Conference Proc.. 519. 557-559 (2000)
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[Publications] 中野正博: "Nuclear Schwinger-Dyson Methodの新展開"素粒子研究. 102(1). 68-72 (2000)
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[Publications] 松浦弘幸,中野正博,藤正巖,井街宏: "確率力学で動作するナノマシンシステムの原理"日本機械学会年次大会論文集. 00-1. 713-714 (2000)
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[Publications] Matsuura H,Nakano M,: "Bio-molecular machine and actuator from the mesoscopic standpoint"JAMS Newsletter. 32. 22 (2000)
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[Publications] 中野正博(分担): "インターネットを利用した医療問診・診断支援システムファジィとソフトコンピューティングハンドハンドブック"共立出版. 927-929 (2000)