1998 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト由来肝細胞を用いた人工肝臓による肝由来有用蛋白の新しい生産システムの開発-ラジアルフロー型バイオリアクターの応用による-
Project/Area Number |
10558138
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
永森 静志 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (60119831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大上 欽也 キリンビール(株), 医薬探索研究所, 研究員
加藤 尚志 キリンビール(株), 医薬探索研究所, 主任研究員
松浦 和知 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (30199749)
蓮村 哲 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30189518)
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Keywords | 肝由来蛋白 / ラジアルフロー型バイオリアクター / アルブミン / AFP / TPO / 多孔質ガラス |
Research Abstract |
リアクターの改良はまず小型化を行い現在5から30mlタイプのりアクターを作成した。30mlタイプのりアクターはラジアルフロー型リアクター本来の機能を発現しており、小型リアクターによるシミュレーションにも有用である。リアクター担体については多孔質ガラスビーズ(シラン)で得たデータを元に、粒子の大きさや、空隙率を設定したヒドロキシアパタイトによる多孔質ビーズを作成中である。 バイオリアクターで産成される物質は、アルブミン、AFP、NGF、TPOなどを確認している。肝臓は生体ではさらに凝固因子や他の造血因子などの産生も行っている。すでに産生を確認しているアルブミンやTPOに関しては申請者らの開発した高感度ELISA法により、培養液中の産生量を測定し、本システムでの産生効率を算出しアルブミンで、単層培養における6から7倍。TPOについては培養液中にヒト血清中と同程度の濃度で産生されている事が明らかとなった。現在リアクターでヒト肝由来細胞が産生したTPOを精製し、アミノ酸配列や糖鎖などの生化学的検討を行い活性との関係を解析し、recombinant TPOとの比較検討を行う予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 永森 静志: "新しい長期三次元高密度大量培養法による人工肝補助装置-ラジアルフロー型バイオリアクターの機能評価" 肝臓. 38. 268-282 (1997)
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[Publications] 永森 静志: "特集に寄せて(特集:人工肝臓への道-肝細胞とバイオリアクターの進歩)" 組織培養学. 23. 280-283 (1997)
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[Publications] 永森 静志: "人工肝補助装置の開発" カレントテラピー. 16(11). 2106-2110 (1998)
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[Publications] 永森 静志: "人工肝補助装置を用いた肝解毒機能の検討" 肝臓. 39. 507-508 (1998)
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[Publications] S.Nagamori: "Massive Culture of Functionally Enhanced Hepato Carcinoma" In Vitro Cell.Dev.Biol.34. 109-115 (1998)
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[Publications] S.Nagamori: "Full-Length Complementary DNA of Hepatitis C Virus Genome From an Infectious Blood Sample." Hepatology. 27・(2). 621-627 (1998)
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[Publications] 永森静志: "キーワードを読む:消化器 人工臓器:人工肝(人工肝補助装置)" 医学書院, 168 (1997)
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[Publications] 永森静志: "肝臓病の最前線1997" 中外医学社, 409 (1997)