1998 Fiscal Year Annual Research Report
セルフベアリング回転モータを使った人工心臓ポンプの開発
Project/Area Number |
10559003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
岡田 養二 茨城大学, 工学部, 教授 (90007774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 哲男 神鋼電機, 開発本部, 主幹研究員
山根 隆志 機械技術研究所, バイオミメティック研究室, 室長
妙中 義之 国立循環器病センター, 人工臓器部, 部長 (00142183)
永井 文秀 茨城大学, 工学部, 助手 (50007639)
増澤 徹 茨城大学, 工学部, 助教授 (40199691)
近藤 良 茨城大学, 工学部, 助教授 (90186867)
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Keywords | 人工心臓 / 連続流ポンプ / 磁気浮上 / 磁気軸受 / ACモータ / セルフベアリングモータ |
Research Abstract |
本研究は、磁気軸受と交流モータを一体化した、ラジアル型とアキシャル型の信頼性の高いセルフベアリングモータの開発と、それを応用した人工心臓の開発である。アキシャル型セルフベアリングモータは、1軸の浮上制御で非接触回転を目指すもので、制御系は簡便で人工心臓としては大きな魅力があるが、細長い形状となってしまう。一方ラジアルモータは、浮上制御には2軸制御が必要であるが、扁平なポンプが作製できるので体内埋め込みに適している。この2つの形式のセルフベアリングモータを発展させ、人工心臓ポンプとの融合をはかる。 本年度の成果は、まず扁平で2軸制御ラジアル型セルフベアリングモータを開発し、その側面に遠心ポンプを取り付けるタイプの人工心臓ポンプを開発した。回転特性、2軸以外の受動安定性、回転特性をテストしたところ満足のいく性能であった。そこで水中でポンピング試験を行ったところ、人工心臓として満足のいくポンプ性能を示した。これらの成果は国内の学会および国際会議で発表し、高い評価を得ている。 アキシャル型モータに関しては、1軸制御のみでは軸長が増大してしまうので、対抗する面にHB型の傾き制御磁気軸受を配置した実験装置を製作し、浮上特性および安定性の検討を行った。現在までに浮上と低速の回転には成功しているが、安定性が充分ではない。次年度以降改良を進め、満足のいくものにする予定である。 セルフセンシングに関しては、作動トランス方式のセルフセンシングを考案し、検出回路を作製した。しかしアクチュエータとの干渉が問題で、これも改良を進める予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 岡田 他5: "セルフベアリングモータを使った人工心臓のケーススタディ" 第10回「電磁力関連のダイナミックス」シンポジウム講演論文集. 98-251. 291-296 (1998)
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[Publications] 喜多 他4: "人工心臓用ラジアルセルフベアリングモータの開発" 茨城講演会講演論文集. 980-2. 109-110 (1998)
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[Publications] 喜多 他4: "完全磁気浮上連続型人工心臓用ダイレクトドライブモータの開発" 第36回日本人工臓器学会大会予稿集. S-37. (1999)
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[Publications] 岡田養二: "磁気浮上モータ" 計測と制御. 38-2. 97-100 (1999)
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[Publications] S.Ueno,et.al.: "Design of a Self-Bearing Slice Motor for a Centrifugal Blood Pump" Proc.of 6th Int.Symp.on Magnetic Bearings. 143-151 (1998)