1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10610028
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
宮家 準 國學院大學, 文学部, 教授 (60051314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 正崇 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (10126279)
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Keywords | 熊野 / 先達 / 檀那 / 里修験 / 本山派 / 当山派 / 羽黒 |
Research Abstract |
修験道の地方的展開を熊野、吉野、羽黒、彦山などの地方霊山、本山派、当山派などの数派修験の本山などの所蔵する書きあげをもとに地方別に整理して表化した。これを近世期に各藩で作られた風土記、町村史などに記載の各地の里修験の記述にてらして吟味した。具体的には、熊野に関しては、熊野郡智大社、熊野本宮大社の御師文書、新宮速玉大社の古文書、吉野に関しては、吉野山喜蔵院所蔵の「山伏帳」、羽黒山では、「羽黒派修験連名帳」、彦山では主要院坊の旦那帳、本山派では「修験人別帳」当山派では「当山大先達成人数帳」などをとりあげた。 一方、地方誌に関しては、各県史の史料編、武蔵国、相模国など特に修験の多い地域については、それぞれの風土記を参照にした。また古書店から前川康司氏の手による私家本「関東の里修験」、「葛城の修験1.2」、「神奈川・東京・千葉の修験」、「群馬・栃木の修験」を入手しており、これをもとに、検討を進めた。このほか名著出版刊の「修験史料集(山岳宗教史研究叢書18)」、熊野本宮の御師文書をおさめた「山岳修験(9号)、中国・四国の修験に大きな影響を与えた大山祇神社の資料などを入手した。また宮家の本研究以前に集めた地方修験関係の資料を整理した。 これらのうち、地方修験の歴史的展開を理解する鍵をなすとされる、熊野御師文書所掲の先達、旦那を各国別に整理した「中世期における熊野先達、旦那一覧」とその分析を現在実績報告書としてまとめている。
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Research Products
(2 results)