2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10610053
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
永井 隆則 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (60207967)
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Keywords | セザンヌ / セザニスム / 受容 / モダニズム / 美術批評 / 造形 / 造型 |
Research Abstract |
7月21日(金)、研究者と類似したテーマ、「後期印象派の日本での受容」を設定して研究プロジェクトを組んでいる、東京国立文化財研究所の田中淳氏を招き、「日本近代美術における「受容」史研究の課題」と題して講演会を依頼し、当該研究に関心のある研究者、学生達を招き、田中氏とデイスカッションした。受容史研究の問題点が、田中氏とのデイスカッションにより明らかとなった。また、公開講演会とすることで、広く当該研究に関心のある研究者に利益を還元した。9月、1930年代から40年代の日本に於けるセザンヌ論形成の根拠となった欧米のセザンヌ論や近代美術論の調査と収集を行うために、アメリカ合衆国に滞在し、オーステインのテキサス大学リチャード・シフ教授に研究内容を口頭説明し批判検討、意見交換を計り情報提供を受けた。シフ氏とのデイスカッションにより、アメリカでのセザンヌ研究の歴史と実態、日本とアメリカのセザンヌ受容の比較を展開させる事ができた。また、シフ教授の情報提供と紹介、及びフィラデルフィア美術館学芸員ジョン・リッシェル氏のアドヴァイスと紹介に基づいて、ロサンジェルスのゲッテイー・センター・ライブラリー、ボストンのハーバード大学附属美術図書館、ニューヨーク近代美術館、ワシントンDC、ワシントン・ナショナル・ギャラリー附属図書館と文書室(セザンヌ研究の第一人者故ジョン・リオルド教授の資料を調査)、オーステインのシフ教授研究室で資料を収集した。 帰国後は、アメリカで収集した資料の整理を行った。また、11月、東京都現代美術館他で当該研究の資料収集の補完を行った。11-3月、平成10-12年度に収集した資料をデータ・ベース化するとともに、資料を熟読し、整理分類作業を行った。
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Research Products
(2 results)